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サムスン李健熙会長、韓国経済の「サンドイッチ状態」に苦言

 サムスン・グループの李健熙(イ・ゴンヒ)会長は1日、韓国経済は先行する日本と猛追する中国との間に挟まれた「サンドイッチ状態」が深刻化していると指摘し、教育改革を訴えた。

 「わが国の経済のサンドイッチ状態が深刻化している。問題は画一化した教育にある」。李会長はこの日、芸術、社会奉仕分野で貢献した人に贈られる「湖巌賞」の授賞式に出席。韓国経済がサンドイッチ状態を克服するための方法について質問を受け、「人材を天才に育て上げなければならない。そのためには、先進国に習い全面的な見直しが必要だ」と述べた。

 李会長は、教育現場が企業に対し必要な人材を供給できておらず、これが長期的に国家競争力に影響を及ぼしかねないという点を指摘したと言える。同会長は数年前にも「画一化した教育ではビル・ゲイツ氏のような人材を育てることはできない」と発言したことがある。人材育成方法については、「自前で大量育成するほか、外部からのスカウトも必要だ」と訴えた。

 李会長は今年1月から、韓国経済が日中の狭間にあるとするサンドイッチ論を展開。3月には「今しっかりしなければ、韓国経済は5‐6年後混乱に陥る」と警告した。さらにこの日の講演では「サンドイッチ危機は深刻化しつつあるようだ」と分析した。

 李会長はまた、サムスン電子の業績不振に対する対策を問われ、「技術開発をしっかりと進めなければならない」と答えた。しかしサムスン・エバーランドの転換社債発行に関する控訴審有罪判決については回答を避けた。

 一方、サムスン・グループの李鶴洙(イ・ハクス)戦略企画室長は、2014年冬季オリンピックの平昌誘致の可能性に関し、「平昌、オーストリアのザルツブルグ、ロシアのソチによる三つ巴状態で、各都市が接戦しているため正確な予測は困難だが、最近は外部から良い評価を受けているようだ」と述べた。また、株価上昇局面でサムスンの株価が振るわないとの指摘については、「第3四半期以降は改善するのではないか」と話した。

キム・スンボム記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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