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11月21日付け照明灯
[2008/11/21]
近ごろの若者たちは車を持つことへのこだわりが希薄のようだ。おじさん世代には隔世の感がある。「男の視点だ」という批判を覚悟して言う。その昔、彼女にいいところを見せたいときに車は役に立った。だから無理しても買った。最近は持たないこともクール(格好いい)なのか
▼車を共同利用するカーシェアリングが広がりつつある。必要なときだけ利用して家計に優しいから合理的だ。例えばマンションで共有すれば、一家で一台持つより月五万円以上節約できることもある。地球環境にも少しは貢献できるかもしれない
▼購入費のほかにメンテナンスや各種の税金など車には金がかかる。最近のガソリン高騰も逆風だ。フリーターが増加する若者世代には特に厳しい。自動車業界の人たちは売りにくい冬の時代を迎えている
▼都会に暮らせば車以外の移動手段に不自由しない。パソコンや携帯電話の方が好きな若者も多い。おじさん世代だって電車で温泉に行けば渋滞に悩まされない上にビールも飲めて気楽だ
▼それでも車はいい。昔の人が馬で野山を駆けたようにあてもない自由なドライブには高揚感がある。車離れを若者の「内向き」志向というのは言い過ぎか。車で外の風に触れれば疲れた心も解放され、元気が出てくるのだが。