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国のベッド減らし、“救急困難”に拍車

 厚生労働省が進める「療養病床削減計画」について、救急患者などに対応する急性期病院の9割近くが、同病床の廃止や削減に反対し、現状を維持するか、または増やす必要があると考えていることが、全国保険医団体連合会(保団連)が11月21日に発表した「療養病床削減に関する急性期医療機関の影響調査」の結果で明らかになった。保団連では、「(厚労省の計画によって)患者が急性期病院に搬送されても、後方連携する先(療養病床)が極端に不足する事態となり、救急をはじめとする急性期医療にも支障が出て、地域医療の存続自体が危ぶまれる」などと懸念を強めている。

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 病院は、「医療法」の病床区分によって、救急などを担う急性期病院、長期の療養患者を受け入れる療養型病院などに分けられている。
 療養病床については、医療保険が適用される「医療型療養病床」と、介護保険が適用される「介護型療養病床」があり、厚労省は2012年3月末までに介護型を全廃し、医療型を大幅に減らす計画を進めている。

 保団連は、厚労省の計画が急性期病院に与える影響を把握するため調査を実施。12都府県の247病院が回答した。

 「療養病床が廃止・削減されることで、救急医療体制が確保できると思うか」との問いには、「少なくとも現状の病床数の維持が必要」が132病院(54.3%)、「今より病床数を増やすべき」が78病院(32.1%)と、9割近くが療養病床の維持または増加の必要性を指摘した。一方、「問題なし」は19病院(7.8%)にすぎなかった。

 急性期病院の受け皿としての「後方病院」の状況については、「現在でも不足」が112病院(47.1%)、「何とか確保している」が98病院(41.2%)で、「問題なし」は9病院(3.8%)だった。

 療養病床削減に伴う転換先として、今年5月に新設された「介護療養型老人保健施設(介護療養型老健)」については、「受け入れ先として不適」が121病院(47.1%)、「患者の急変時の対応が可能かどうかで判断する」が100病院(38.9%)で、これも9割近くの急性期病院が慢性期の患者を送る施設として介護療養型老健では“不十分”と考えていることが分かった。「問題なし」は11病院(4.3%)にとどまった。

 保団連では、「急性期病院の受け皿として地域で重要な役割を担っている療養病床が廃止・削減されれば、地域医療が成り立たなくなり、どこにも行き場がない“医療難民”“介護難民”が続出する」と、厚労省に計画の撤回を求めている。


更新:2008/11/21 14:11   キャリアブレイン

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