医療介護CBニュース -キャリアブレインが送る最新の医療・介護ニュース-

CBネット |  医療介護CBニュース

政府(厚労省他)


慢性疾患患者にファクスでタミフル処方も

 厚生労働省の新型インフルエンザ専門家会議(議長=岡部信彦・国立感染症研究所感染症情報センター長)が11月20日に開かれ、検疫や感染の拡大防止など8分野のガイドライン改定案が大筋で了承された。改定案では、新型インフルエンザ発生前後の各都道府県の医療体制が明確化したほか、慢性疾患の患者を対象としたファクスでの抗ウイルス薬(タミフルなど)の処方なども盛り込まれた。今後、関係省庁との協議やパブリックコメントの募集を経て正式決定される。

【関連記事】
新型インフル対策基本方針策定へ―厚労省
新型インフルに備え対策訓練実施―東京都
「新型インフル」流行で事業継続できる?
意外に知られていない「正しいマスクの使い方」
不織布マスク備蓄を―新型インフル対策

 今回の改定案は、9月の前回会議で示された基本方針を踏まえ、「医療」や「情報提供・共有」など6部門に分かれたワーキンググループが、それぞれ取りまとめた。 
 医療体制については、▽保健所を中心とした対策会議の設置など、発生前後の医療体制の整備▽発熱外来を行う発生段階別の医療機関の明確化▽慢性疾患の患者への電話、ファクスによる遠隔診療―が主な変更点となった。

 発生前の医療体制について、都道府県は原則として二次医療圏内の保健所を中心に対策会議を設置。さらに、知事をトップとする対策本部をつくることで、各医療圏の医療体制への助言や調整を行う。
 現行のガイドラインでは、各都道府県の医療体制の具体的な仕組みが明記されておらず、関係機関の連携不足が懸念されていることから、自治体から発生前後のシステムの明確化を望む声が多かったという。

 また、発生後の発熱外来の設置については、これまで対応を自治体に任せていたが、特に必要な医療機器のないテントや体育館などでの診療では患者に適切な治療ができないことから、医療従事者の抵抗が強かった。
 このため改定案では、保健所や感染症指定医療機関など、発生段階ごとに対応する医療施設を明確化したほか、軽症患者については自宅療養を勧めている。

 このほか、慢性疾患の患者については、かかりつけ医の了承と感染の有無の電話診断を条件に、ファクスで抗ウイルス薬などの処方せんの発行が可能となる。


更新:2008/11/20 20:08   キャリアブレイン

この記事をスクラップブックに貼る


注目の情報

PR

新機能のお知らせ

ログイン-会員登録がお済みの方はこちら-

CBニュース会員登録メリット

気になるワードの記事お知らせ機能やスクラップブックなど会員限定サービスが使えます。

一緒に登録!CBネットで希望通りの転職を

プロがあなたの転職をサポートする転職支援サービスや専用ツールで病院からスカウトされる機能を使って転職を成功させませんか?

キャリアブレインの転職支援サービスが選ばれる理由

【第37回】乗竹亮治さん(日本医療政策機構 市民医療協議会) 現在、国内でおよそ1500団体あるという患者会。厚生労働省の審議会などに患者会の代表者らが参加する機会が増えるなど、その活動の幅は徐々に広がりを見せている。その一方で、「ほとんどの団体がオフィスを持っていない」「組織運営をしていく上で、そ ...

記事全文を読む

 日原診療所(島根県津和野町)の須山信夫院長は、大学病院から中小病院、診療所と、これまで3つのステージで医療に携わってきた。高齢者が多かったり、大学病院時代に診療した経験のない小児科の患者がやってきたりと、地域医療に携わり始めた当初は大学病院との違いに戸惑ったというが、今では地域ならではの面白さも感 ...

記事全文を読む

シミュレーター活用で医療現場をスキルアップ!

今回は、若い医師や看護師が効果的に技術を身に付けることができるシミュレーターをご紹介します。

>>医療番組はこちら


会社概要 |  プライバシーポリシー |  著作権について |  メルマガ登録・解除 |  スタッフ募集 |  広告に関するお問い合わせ