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インターネットより速い!? 「インターネット2」って何だ?

R2511月20日(木) 12時 0分配信 / テクノロジー - テクノロジー総合
インターネットの通信速度は、速いほど便利なもの。現在、僕らが使っている光ファイバー回線は、速いもので最大1Gbps=1秒あたり1ギガビットのデータを送受信できる(理論値)。だが、その100倍速い回線が使える領域があるという話を耳にした。

その領域とは、「インターネット2」と呼ばれる学術研究用ネットワークのこと。一般のインターネットと併存する形で、主にアメリカの政府機関や大学、IT企業を中心に運営されている“もう一つのインターネット”だ。1996年に設立されて以来、世界中の研究機関が共同研究などに用いる重要なインフラとして、広く活用されている。

そんなインターネット2は、昨年末より最大100Gbps(!)という高速通信が実用化されているという。単純計算で1秒あたり12.5ギガバイト、DVDディスク約3枚分のデータが一瞬にして転送できてしまうことになるが…そんな超スピードが本当に出るんだろうか? 某大手通信事業社の研究部門に尋ねてみた。

「その100Gbpsという数字は、あくまでもネットワークの基幹回線である“バックボーン”に直接つないだときの速度ですね。通常、家庭などのPCにつながっている回線は、施設の外で複数束ねられてひとつの大きな回線(=バックボーン)を共有する形になるため、1人当たりに割り振られる速度はそれより遅くなります。実はバックボーン部分では、一般のインターネットでも100Gbpsを超える超高速回線がすでに実用化されているんですよ」

大手通信事業者が設置しているバックボーンのなかには、なんと1.6Tbps(!!)という超々高速回線も存在するとか。じゃ、インターネット2は…特別速くないってこと?

「ただ、多くの人々に開放されているインターネットに比べて、関係者だけが使えるインターネット2は“閉じたネット”ですから、そもそも利用するユーザー数が断然少ないんです。バックボーンを共有するユーザーが少ないわけですから、当然一人ひとりのスピードは高まります。空いてる高速道路を走るようなものですね」

インターネット2が公式に認定している最高速度は、東京大学を中心とした研究チームが達成した「9.08Gbps(1.135ギガバイト/秒)」の記録がある。が、これはインターネット2のバックボーン速度が10Gbpsだった当時のデータであり、現在はさらに速くなっているはず…。うーん、できれば一度体感してみたいものです。
(R25編集部)

※コラムの内容は、フリーマガジンR25から一部抜粋したものです

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  • 最終更新:11月20日(木) 12時 0分
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