国立スポーツ科学センターのプールに設置された新しいスタート台。右は従来のスタート台=林敏行撮影
競泳で今秋のW杯から新しいスタート台が使われている。陸上短距離用に似た踏み切りブロックが特徴だ。現在主流のクラウチングスタートだと、後ろ足に力が入りやすく初速が上がる。記録向上が予想されている。
新スタート台は北京五輪の水泳会場にも取り付けられていた。五輪で使われるとの見方があったが、国際水連が「皆が習熟していない」と導入を先送りした経緯がある。
国内でこのスタート台があるのは国立スポーツ科学センターだけ。他のプールのスタート台はほとんどが従来型だ。現場からは「世界の流れに遅れる」と心配する声が上がっている。(阿久津篤史)