麻生太郎首相が医師について「社会的常識が欠落した人が多い」と発言したことに対し、舛添要一厚生労働相は20日午前、「現場の勤務医も悲鳴を上げながら頑張っている。そういう方々に勇気をくじく誤解を与えるようなことがあれば残念だ」と述べ、苦言を呈した。東京都内で記者団に語った。
舛添氏は、医師不足対策などに取り組んでいることを強調したうえで、「政府の姿勢を示すためにも、誤解を招く発言は気を付けられた方がいいと思う」とも述べた。
これに関連し、河村建夫官房長官は同日午前の記者会見で、「首相自身が謝罪しており、あれこれ言うつもりはない」と述べたうえで、「政府は一丸となって産科、小児科、救急医療の医師を確保しなければいけない。勤務医の環境改善も必要で、取り組みを急がなくてはならない」と医師不足対策に取り組む姿勢を強調した。
一方、全国の開業医・歯科医で構成する「全国保険医団体連合会」は同日、「深刻な医師不足を解決しようとする姿勢がまったく見えない」などと首相の発言に抗議する声明を発表した。【坂口裕彦】
毎日新聞 2008年11月20日 11時53分(最終更新 11月20日 13時11分)
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