ロシア検察当局、金融危機報道を調査＝世論が気になる？

【モスクワ１９日ＡＦＰ＝時事】１９日付のロシア紙コメルサントによると、ロシアの検察当局はこのほど、同国メディアが金融危機に関して正しく報道しているかどうかの調査を全土で開始した。検事総長報道官は同紙に対し、「これは検閲ではない。報道が信頼できるかチェックするだけだ」と述べたが、金融危機に伴う国内経済の混乱拡大を受けて、当局者らは１９９８年に起きた通貨危機の際の混乱を覚えている市民の反応を気にしていた。≪写真はモスクワの売店で新聞をそろえる売り子≫
　同報道官は、信頼できない報道の一例として、極東ウラジオストクで倒産に関する報道が銀行の取り付け騒ぎにつながったことを挙げた。
　同紙によると、地方検察当局は政府の金融危機対策に関する地元での報道をチェックするよう指示された。ウラル地方のスベルドロフスクの検察当局スポークスマンは、「状況を不安定化させようとした」地元メディアに対して実際に調査が行われていることを明らかにし、法律違反を見つけた場合は刑事罰を含む処分を行うと述べた。〔ＡＦＰ＝時事〕