大村市立病院で手術ミス 市、後遺症の男性と和解へ
大村市立病院(現在の大村市民病院)で二〇〇二年九月、県内在住の男性(43)が神経腫瘍(しゅよう)の摘出手術を受けた際、医師が誤って神経を損傷させ、手のしびれや筋肉の萎縮の後遺症を負っていたことが分かった。市は医療ミスとして、男性に対して損害賠償金八百万円を支払い和解する方針。
市によると、男性は同病院で手術を受け、右胸付近の腫瘍を摘出。手術自体は成功したが、執刀医が神経を傷付けたため、右手の人さし指と中指の運動障害やしびれが残った。病院側は男性に対して「リハビリすれば回復する」と説明したが、回復しなかった。
病院側は〇四年十一月、自治体病院での医療過誤の損害保険を取り扱う自治体病院共済会(東京)に診療書類などを送り、医療事故に該当するかどうか照会したところ、「明らかな医療事故」との回答があった。これを受け、病院側は同年十二月、男性に経緯を説明して謝罪した。
今年二月、市は、賠償金八百万円での示談を男性に提示。十月、男性は和解に応じる考えを示した。賠償金は全額、同共済会の保険金で支払われる。市は関連議案を十二月議会に提出する予定。
|
|

|