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脳性小児マヒの河上さん、星塚敬愛園で講演
共に歩むこと大切
(2008 11/19 07:12)
自身の差別体験をもとに「共に歩むことが大切」と訴える河上千鶴子さん(右から2人目)=鹿屋市の星塚敬愛園
 障害者らが地域社会で自立した生活を営めるよう支援するNPO法人「文福」事務局長の河上千鶴子さん(56)=富山県=が15日、鹿屋市の国立療養所「星塚敬愛園」で講演した。自身が持つ脳性小児マヒで受けた差別体験などを交え「優生思想はおかしい考え。共に歩むことが大切」などと訴えた。
 入所者ら約40人が出席。河上さんは出生から学校生活、就職、妊娠、子育てなど生い立ちを紹介。「『何も分からない者』『かわいそうに』と言われてきた。自分は普通の人間でしかない」と力を込め、ハンセン病問題に共通するさまざまな偏見差別を説明した。
 中でも出産については「普通なら『おめでた』だが一度も言われたことがない。逆に『やめるなら早い方がいいよ』と言われた」。それでも息子を育ててこられたのは「一緒に産み育てることを決意してくれた夫のおかげ」という。
 さらに「施設入所の条件は女性なら不妊手術をすることだった。世間は根底にある優生思想によって解決しようとした。病気や障害などで差別しないで、普通の人たちと一緒にやっていく社会をつくりたい」と強調した。
 講演会は、NPO法人「ハンセン病問題の全面解決をめざして共に歩む会」(松下徳二理事長)の主催。河上さんは2006年に富山市で開かれたハンセン病市民学会総会・交流集会で星塚敬愛園の入所者らと交流を深め、今回初めて鹿児島を訪問した。
 

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