麻生首相の全国都道府県知事会議で行った、医師確保に関する発言の要旨は次の通り。
医者の確保は、自分で病院を経営しているから言うわけではないが、大変だ、はっきり言って。社会的常識がかなり欠落している人が多い。うちで何百人扱っていますからよく分かる。ものすごく価値観なんか違う。そういう方らをどうするかっていうのは真剣にやらないと。
小児科、(産)婦人科が猛烈に(医師が)足りない。急患が多いからだ。皮膚科なんか水虫の急患はいない。だったら(多忙な診療科は)その分だけ(診療報酬の)点数を上げたら、どうですかと。いろいろ言っていると問題点がいっぱい指摘できる。(以前)必ずこういう事になると申し上げて、答えが出てこないままになっている。
これだけ(医師不足が)激しくなれば、責任はお宅ら(医師)の話ではないんですかと、お医者さんの。しかもお医者さんなんか「減らせ、減らせ、多すぎる」と言ったのはどなたでしたかという話も申し上げた。
臨床研修医制度の見直しは改めて考え直さないといけないし、大学の医学部定員は過去最大級まで増やしたが、今からは間に合わない。目先のことをどうするか、医師不足を真摯(しんし)に受け止めないといけない。
毎日新聞 2008年11月20日 東京朝刊