わいせつ図書問題先送りのツケ [時事ネタ]
堺市 「市民の声」Q&A 平成20年7月30日
BL図書を購入した趣旨や目的、またこれまでに購入した冊数及び購入費を教えてください
(市民の声)
>現在、北図書館・南図書館・西図書館・中図書館という堺市の4つの大きな図書館において、一般に「BL(ボーイズラブ)」と称される少女向け男性同性愛の本が大量に開架されています。男性同士の性愛行為の描写まであり、しかも、そのような内容が一般に少女向けの本であることには驚きを隠せません。本の表紙は表も裏もともに「男性同士が抱き合っている・キスをしている」などの絵であり、多くの一般市民が利用する公共の施設に、このような破廉恥な表紙の本を一般図書と同じ書棚に並べて大量開架するとは、セクハラ以外のなにものでもなく、子どもに対する影響を心配する親のことをまったく考えていないという他ありません。
>堺市周辺の市立図書館や、大阪市内の区立図書館、そして大阪府立図書館も見学してきましたが、BLを購入しているような非常識な図書館はひとつもありませんでした。どの図書館でも「BLを置いて欲しいというリクエストはありません」と言っていました。いったい、何千冊もBLを大量購入する必要があるほど、リクエストが殺到していたのでしょうか。私が南図書館の方に伺ったところ、「リクエストがあったから」を逃げ口上にしていましたが、何千冊もBLを購入する必要があるほどリクエストがあったなどとはウソでしょう。とにかく堺市の図書館で働く人間は、一般常識を理解できない人間が多いようです。市民の感覚に反するようなことは、今後は止めていただきたく存じます。市民の血税をBLなどに何百万円も注ぎ込んで、そしてそれを市民に見せつけて恥じるところがない人たちのために税金を納めているわけではありません。
と言うのを発見したのは良いがさてどう料理したものか?と思案していたら。
JanJan 暮らし 中井伸二2008/11/12
BL(ボーイズラブ)系作品は有害なのか? <大阪府堺市の市立図書館がとった対応を巡って>
http://www.news.janjan.jp/living/0811/0811111248/1.php
>大阪の市立図書館を巡るボーイズラブ系小説の取り扱い。これらのニュースの発信がセクシュアル・マイノリティーに対する戸惑い払拭の一助となりますようにと僕は祈るような気持です。皆さんはどんな感想を持たれますか。
>呉羽真弓・京都府木津川市議会議員ら41名の市区町議会議員(全国)と、「ジェンダー図書排除」究明原告団(代表・上野千鶴子氏)、「女性を議会に・無党派・市民派ネットワーク」(事務局代表・寺町みどり氏)の2団体は、「堺市立図書館における特定図書排除に関する申し入れ書」を堺市長と堺市教育長に提出。市立図書館から特定図書を排除・廃棄する動きを中止し、すみやかに現状復帰させるよう、強く求めています。
「代表・上野千鶴子氏」の時点でこれはもうアレにしかならないと方向付けられてしまったのですが。何せ記事のタグが「ジェンダー」ですから何をか言わんや。後は教科書的、優等生的なジェンダーフリー論が恥ずかしげもなく展開されています。>BL系小説には(大阪府条例による)有害図書に相当するものは1冊もない、とは言っても、「思春の森」なんつう、数年前までAmazonが扱い、あまつさえテレビの洋画劇場で吹き替え版が放映されていた映画が今では児童ポルノ扱いされる世の中ですから「今まで良かったから」という考え方こそむしろ性差別につながるのではないかな?ブチョーとかカチョーがOLの女の子のお尻を触る論理だよ。
>場合によっては、BL系作品と出会った10代のゲイ少年たちが、自分のセクシュアリティーを肯定的に捉えるためのメソッド~ツールとして、それらBL系作品を有用なものとする可能性だってあるのです。
と言う上野千鶴子御大を担ぎ出した中井伸二記者の力の入りっぷりもアレです。ならば図書館の雑誌コーナーにサム○ンだのゲイ雑誌を置けば良いんじゃね?変に美化されたBL小説の二次元美少年の絡みより下っ腹の突き出たオッサンカップルのあられもない絡み生写真の方が即物的かつ確実に「リアル」を認識出来るのではないかな?さらにそれならホモ・セクシュアルを平等に扱えと言いつつ特別扱いして欲しくて仕方がない記事論法から文面どおり平等にするとヘテロ・セクシュアルにも当然しかるべき配慮があるべきで、ならば図書館にフランス書院文庫やグリーンドア文庫も当然置いてサカリのついた頭の中セックスで一杯の中高生に貸し出すべきでは?「単なるホモ」がBLと言って美化されるならフランス書院文庫の「和姦ではなく強姦されても女は気持ち良い」のと言うファンタジーもアリだろ。
ポルノと文化の線引きは難しいと思うので今回の堺市側の対応を憲法を引き合いに出して叩くのもどうかな?と思います。変に文化人を気取って一般人の反感を買うよりは例えば身近な人、自分や親友の子供や孫、姪っ子が図書館でBL小説を借りてきた時にどう思うか、どういう態度をとるべきかを考えて行動したほうが良いのではないかな?あるいは子供の友達の母親が、自分の娘がホモセックス描写(イラスト入り)満載のBL小説を図書館で借りて読んでいるのを知って、怒ったり落ち込んだりしているのをどうやってなぐさめるべきか?と言う視点で考えるべきですよ。
JanJanと言えば「大麻は体に良い」とか言っちゃう市民記者もいますが、あの人も昨今の大学の大麻汚染を受けて、逮捕された中毒患者の親に「大丈夫、大麻は体に良いんだから」と言えるかどうかでネタなのかマジなのかがかかっている気もします。まー逆上した親に殴られるんじゃないかな?大麻の場合は危険性云々もあるし使用薬物が覚醒剤とか体に悪い薬物にエスカレートしがちで、そこがタバコやアルコールとは違うところと聞きますね。
まーそうは言っても私も活字系エロ知識のほとんどは図書館で仕入れた気がします、冒頭で触れた図書館の雑誌コーナーだって並んでいる文芸雑誌の連載小説のほとんどに官能描写があるし、半分くらいは官能小説だし、そもそもフランス書院文庫あたりの「巨匠」も連載しているし(最近のは知りません、昔見た記憶)。「日本小説」のコーナーに、阿部牧郎・宇能鴻一郎(オネエ言葉が駄目だった)・川上宗薫(さすがに古すぎた)・勝目梓・笹沢左保・・・等々、官能描写命!みたいな巨匠の作品が私が中学生の頃にはゴロゴロ有ったので普通に借りていましたが図書館員に注意された記憶もないね。
つまりはコンプライアンスの問題と言うか、今まで規則もなく野放しだったのが世の中うるさくなってきたので運用上も今まで通りじゃまずいだろ、コンビニの雑誌コーナーも成人雑誌だけまとめて一応隔離しているし(とは言え、アレ、雑誌裏表紙に全裸女性の写真が載ってたりすると外から丸見えなんだが良いんだろうか?)、なので色々規制をと言うことなのか。そうなると芳賀書店の浮世絵画集の様に最早美術品なのにボカシが入ってたりするおかしな展開にまたなるんだろうか?思うに昔のエロ雑誌やらエロ小説はいかがわしい物の仁義として日陰でひっそり商いをする分お目こぼしがあったのを、上記上野千鶴子御大あたりの活躍でこう言うガイドライン整備が伴わないまま表に出てきちゃったんじゃないの?BL小説もエロマンガも普通の児童向けラノベやマンガ・アニメと境界線がないしね。
【参考】
さて次の企画は ボーイズラブ小説における出版・編集側の自主規制って、最近、どうなってますか? そこを考慮しないと公共図書館問題って語れないような……。
http://d.hatena.ne.jp/otokinoki/20081111
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