聴覚障害者らを狙ったゲームソフト開発販売会社「ヴィヴ」による詐欺事件で、組織的犯罪処罰法違反(組織的詐欺)の罪に問われた「実質経営者」の浦壁伸周(のぶちか)被告(67)=東京都千代田区=ら6人の初公判が18日、大阪地裁であった。浦壁被告は「詐取の企ても共謀もしていない」と述べ、全員が無罪を主張した。
検察側によると、浦壁被告らは06年7〜8月、大阪市内などで説明会を開き、聴覚障害者らに「ヴィヴは毎月43億円の収益をあげる」「月8万6千万円が配当される」などとうそをつき、登録料名目で15人から計約800万円をだまし取ったとされる。検察側は冒頭陳述で、高額の配当は実現の見通しがなかった、と主張。登録会員は全国で5千人に達し、ヴィヴは約6億円の利益を得た、とした。
一方、被告・弁護側は冒頭陳述で「ヴィヴはビジネスモデルを実現する組織。43億円は売り上げ予測で、入会しただけでは高額の配当はないと説明した」と反論した。