現在位置:
  1. asahi.com
  2. ライフ
  3. 教育
  4. 教育制度・話題
  5. 記事

児童生徒のトイレ掃除復活へ 横浜市立の全小中高

2008年11月19日

印刷

ソーシャルブックマーク このエントリをはてなブックマークに追加 Yahoo!ブックマークに登録 このエントリをdel.icio.usに登録 このエントリをlivedoorクリップに登録 このエントリをBuzzurlに登録

 横浜市立の小中高の全500校で、10年度から児童・生徒によるトイレ掃除が復活する。横浜教育改革会議(座長・安西祐一郎慶応義塾長)の答申を受け、横浜市教育委員会はモデル校10校を選定し、小学3年生以上を対象に12月から実施。09年度を試行期間とし、10年度には特別支援学校を除く全市立学校に広げる考えだ。

 対象となる横浜市内の市立学校は、小学校が346、中学校が145、高校が9の計500校。

 市によると、改革会議は06年3月、公共心・規範意識など豊かな心を育む方策として「学校でのトイレ掃除」を提案。これを受け、市教委は、今年度の方針の一つとして、児童・生徒によるトイレ掃除の実施に踏み切る。

 トイレ掃除について、市教委は「自ら主体的に社会を良くしていこうとする子どもの公共心を育む」とし、社会生活に欠かせない法律やルールを守ることの大切さを理解させたいとしている。

 12月からトイレ掃除を復活させる10校のモデル校のうち8校(小学校4校、中学校4校)を、市教委はすでに選び、保護者の理解を得た上で、実施していく方針だ。

 横浜の市立校で、児童・生徒のトイレ掃除が最終的になくなったのは90年代半ばとされる。市教委によると、校舎の建て替えに伴い、タイル張りのトイレが消えていった。そのため、トイレの床掃除に水ではなく薬品を使うようになり、児童・生徒のトイレ掃除がなくなったという。

 今回の方針に対し、現場の教員たちのなかには疑問の声もある。

 ある小学校教諭は「家庭で子どもにトイレ掃除をさせるのが一般的な時代ならともかく、子どもが家でやっていないことを学校で、というのはどうか」と首をかしげる。

 横浜市教職員組合の柳井健一委員長は「教育委員会が掃除場所まで指定して、一斉にトップダウンでやらせるのはどうかと思う。トイレ掃除について良い悪いと議論はあると思うが、掃除場所ぐらい現場に任せるべきだ」と話していた。

検索フォーム
キーワード:


朝日新聞購読のご案内

[PR]注目情報

ここから広告です

広告終わり

ジャンル別の最新情報はこちら
  • 大学
  • 中学・高校
  • 専門学校