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元次官宅襲撃:台所から血痕…バッグ物色の形跡 埼玉

 埼玉県警は18日、山口さん夫婦は殺害されたと断定、浦和署に捜査本部を設置した。夫婦は普段着で靴を履かず、玄関内で倒れていたことなどから、来訪者に応じた夫婦が玄関に出てきて相次いで襲われた可能性があるとみている。

 捜査本部によると、夫婦は玄関の土間部分で共に足を玄関口に向けてあおむけに倒れており、美知子さんは玄関側、山口さんは室内側だった。

 夫婦の胸には刃物によるものとみられる複数の刺し傷があった。山口さんの腕には刃物を避けようとした際にできたとみられる傷があったが、美知子さんにはなかった。美知子さんが来訪者に襲われた直後、山口さんが玄関に駆け付け、刺された可能性がある。

 一方、台所から血痕が見つかり、美知子さんのバッグに物色しようと触られたとみられる形跡があることが分かった。また、自宅前の路上から西へ50~60メートルにわたり血痕が付いた足跡が見つかった。犯人が徒歩で逃げたとみて調べている。

 遺体が見つかったのは18日午前10時15分ごろ。遺体の状況や17日の夕刊が郵便受けから取られていたことなどから、捜査本部は17日夕から夜に殺害された可能性が高いとみている。19日午前、司法解剖して死因を調べる。

 山口さん夫婦は2人暮らし。2人の息子はそれぞれ独立している。【浅野翔太郎、小泉大士、西田真季子】

毎日新聞 2008年11月19日 2時30分

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