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【経済】

「NOVAウサギ復活」 1年で黒字化達成、ジー社会長に聞く

2008年11月18日 朝刊

インタビューに答えるジー・コミュニケーションの稲吉正樹会長=名古屋市北区の同本社で

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 経営破たんした英会話学校NOVAの事業を引き継いでから11月で1年を迎えたジー・コミュニケーション(名古屋市)の稲吉正樹会長(39)は、中日新聞のインタビューに応じ、米国に「お茶の間留学」の講師を集めるセンターを新設し、テレビCMを年明けに再開するなど、積極的な営業展開に転じる考えを示した。主なやりとりは次の通り。 (矢野修平)

 −NOVA再建は進んでいるか

 再建のペースは予想以上に速い。教室は(約670あった教室のうち)126校を引き継いだ。新規開校や学習塾への併設などを合わせると、10月末で396校になっている。(最大30万人とされる)受講生は現在7万7600人。約8割が旧NOVAから継続して受講している。

 −約1500人いた外国人講師については、再雇用をめぐるトラブルがあり、6月に労働組合側と和解を結んだが

 大きな問題はなかった。(再就職希望の)講師は、ほぼ全員引き継いだと思っている。現在の外国人講師数は656人で、うち約500人が旧NOVAからの講師だ。旧NOVAが抱えていた問題点は、この1年でほぼ解決した。黒字化も達成し、大きな課題はない。

 −旧NOVAの問題点とは

 教室は無駄が多かった。どこも必要以上に広くて家賃が高く、約8割を近隣に移転させた。また、受講前に多額の授業料を前払いさせる料金体系も改め、月謝制を基本にした。多額の宣伝費をかけて生徒を集め、多額の前払い金を次の宣伝費に充てる。いびつなビジネスモデルだった。

 −再建の手応えは

 旧NOVAの受講生が、未消化授業分を通常の25%の料金で受けられる優遇策を適用している。それが終わっても約7割が継続している。授業内容に満足してくれているからだろう。まったく違う会社になっており、丸1年を機に攻めに転じたい。

 −どう展開するか

 テレビ電話を使った「お茶の間留学」の講師を集めるセンターを、米国に年明け以降、設立したい。現在は大阪にあるが、講師の採用面から現地の方が効率が良い。また、テレビCMも年明けから開始する。キャラクターのNOVAウサギを登場させ、新NOVAをアピールする。

 

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