―　二人はナイジェリア戦は休んで、決勝トーナメントでチェコ戦だったんだけど、あんな展開になるとは思わなかったよね。

河原　そうですね……さすがに思わなかったです。途中から、ジャッジの流れもチェコ寄りになってきましたものね。向こうの流れが来ているって感じでした。僕はその中での交代でしたから、すごく不安を感じていました。

田中　僕は2点目を取られてからの交代だったんですよ。なんとかこらえてくれ、とにかく守ってくれ、と祈るような気持ちでした。

河原　向こうはすごく早い時間からパワープレーに入ったからね。

―　試合後はみんなどうだった？　PKでの敗戦なので、相当悔しかったんじゃないかと思うんだけど。

河原　みんな…僕らも、コーチの人も一緒に泣いていました。本当にもったいない試合でした。

田中　勝てる可能性が十分にあったですからね。チーム的にも仕上がってきたところで、負けたのは悔しかったです。

河原　このチームでもっと一緒にやりたかった。もっとみんなといたかったんです。

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―　大会に入るまでのチーム全体の状況はどうでした？

河原　むちゃくちゃ良かったですね。モチベーションも最高でした。もともとみんな仲が良かったですからね。監督もそういうのが好きだったんですよ。でも、ふざけた中でもピリッと締めてくれたりして。僕らにも自由にやらせてくれたし、まったく苦しい思いをしませんでしたね。

―　だれがチームの中心だったの？

河原　モリシ？

田中　モリシと槙野？

河原　二人がアイディアを出してくれて、みんながそれに同調して、行っちゃう感じです。

―　田中君はどうなの？

田中　僕も行っちゃうタイプですよー！

河原　でも、面白いのは監督ですよ。一番面白いと思います。なんか雰囲気が面白いんです。

―　森保コーチは？　みんなにいじられていたという話だけど？

河原　そうです。（笑）

田中　槙野を筆頭にして。（笑）

―　逆に、おとなしいのは誰だったの？　柳川選手とか平繁選手とかおとなしそうに思うんだけど。

田中　確かに、平繁はひとつ下だからおとなしかったかもしれませんね。

河原　でも、柳川はめっちゃ面白いですよ。

田中　うんうんうん。

河原　あのコワイ外見で、意外とボケたりするんですよ。（笑）

田中　一発芸とかあるしね。

―　福元選手が「桐畑選手が陰のMVPだった」って言っていたけど。

河原　そうですね。アジア2次予選なんかも、ずっとベンチにも入れないでスタンドで見ているという環境なのに、みんなを盛り上げてくれていたんです。そして、ハーフタイムには控え室に下りてきて、みんなを盛り上げてくれたし。すごく良かったですね。

田中　本当に良かったです。

河原　試合中でも、練習中でも、どんな時でも、ずっと盛り上げてくれるんですよね。まあ、うるさいだけなのかもしれませんけど。（笑）

―　そういう意味では、盛り上げてくれる2トップは槙野選手と桐畑選手？

河原　そうですね。それに続くのがモリシと陽介かな。ちなみに、槙野はうるさいだけじゃなく、落ち着きもないんですけど。（笑）

―　まとめ役はいなかったの？

河原　みんなふざけていました。

―　メディアには調子ノリ世代って言われていたけど、それはどう感じていた？

田中　普通でしたよ。別に、いいんじゃない？　…って。

河原　メディアにそう書かれても「いいじゃん。調子乗って行こうよ！」って感じで。円陣組んでも「おい、みんな、もっと調子乗っていけよー！」って。スタッフの方たちからも「調子乗っていけよ」って言われていましたからね。普通に、乗っかって行け！って感じでした。

―　なるほど。それでは時間がないのでまとめに入ります。カナダではどんな成長がありましたか？

河原　僕はカナダから戻ってきてから、すごく調子があがったんです。実際に少しずつ、試合に絡めるようになってきたし。プレーでもすごく自然にいいプレーを出せるようになってきたというか。

―　本番を経験することによって自信がついた。

河原　そうですね。

田中　僕も経験です。いろいろとやったけど、出来ないことはなかったんです。その点では自信がつきました。それにコスタリカ戦で得点を決められたことが、すごく自信になりました。

―　ありがとうございました。次は、森島選手と香川選手です。