舛添要一厚生労働相は18日、妊婦の救急搬送体制の改善策として、リスクの高い分娩を扱う「総合周産期母子医療センター」の指定要件に、救急部門の設置を加える意向を示した。
国の整備指針で総合周産期センターに必要なのは、産科と小児科で、脳出血などを起こした妊婦が搬送された場合、母体の治療ができない場合もある。舛添厚労相は「大きな方針としては、救急のシステムがなければ認めないという方向でいきたい。今から新規に手を挙げる場合は、厳しい要件を実質上課す」と述べた。
ただし、現在75施設ある総合周産期センターのうち、小児病院など53施設は救急救命センターを備えていない。この点について舛添厚労相は「厳格化によって閉じる(指定を返上する)のは困る。地域と連携がうまくいっている場合もあり、まわりの緊急医療が駆けつける体制でもいい」と、柔軟に判断する構えも示した。【清水健二】
毎日新聞 2008年11月18日 20時22分