長崎県佐世保市の男性(24)が長崎市立中学校に在籍中、体育の授業でプールに飛び込んだ際、首の骨を折って重度の障害が残ったとして、長崎市に約1億9000万円の損害賠償を求めた訴訟で、同市は17日、過失を一部認め、男性に和解金1億円を支払うことを明らかにした。25日開会の定例市議会に、和解金を盛り込んだ一般会計補正予算案などを提案する。
男性は昨年3月、「けがをしたのは学校側の安全配慮義務違反が原因」などとして、長崎地裁佐世保支部に提訴。同支部が和解案を示していた。
訴状によると、男性は中学2年生だった1998年9月、学校のプールに飛び込み首を骨折、両手足が不自由になり、車いす生活を強いられるようになったとされる。男性側は「2クラス合同だった体育の授業を教諭1人だけで担当するなど監視体制が不十分だった」と、学校側の過失を主張していた。
長崎市の田上富久市長は「今後は安全管理に十分配慮し、事故の再発防止に努めたい」と話した。
=2008/11/18付 西日本新聞朝刊=