「遠隔健診で不安減る」 遠野市助産院1周年

地元の父親、母親らが助産院の利用体験を述べたフォーラム
 産科医不在を補うため岩手県遠野市が設立した市助産院「ねっと・ゆりかご」の開院1周年を記念したフォーラム(市など主催)が15日、同市のあえりあ遠野で開かれた。

 約100人が参加した。本田敏秋市長が「助産師のマンパワーを生かした試みは全国で注目されている。産科医も確保し、遠野を安産の里にしたい」とあいさつ。続いて昨年12月の開院以降に利用した地元の住民らが感想を報告した。

 盛岡市で第4子を出産した遠野市臨時職員菊池亜沙子さん(31)は「盛岡まで片道1時間半の冬道運転はつらかった。助産院の遠隔健診のおかげで不安が減り、出産入院のタイミングも適切なアドバイスをもらった」と感謝。妻が8月に出産した農協職員立花邦仁さん(29)も「夫も健診に立ち合える雰囲気が良かった」と話した。

 終わりに、国や県に対し、産科医や助産師の養成、遠隔健診の普及を求める宣言を採択した。

 市助産院はお産は扱わず、モバイル機能を使った市外10病院との遠隔健診に取り組んでいる。10月末までに延べ164人が利用した。
2008年11月18日火曜日

岩手

社会



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