横浜地裁に向かう原告団=17日午後、横浜市中区 国歌斉唱時に不起立めぐり提訴 教員の氏名収集で神奈川県教育委員会が、県立高校などの卒業式や入学式の国歌斉唱時に起立しなかった教職員名を校長に報告させたのは、県個人情報保護条例に違反するとして、教職員18人が17日、県に計1800万円の慰謝料の支払いと収集情報の利用停止を求めて横浜地裁に提訴した。 提訴後の記者会見で、外山喜久男原告団長(59)は「県教委の対応は条例を無視した違法なものだ」と話した。 訴えによると、県個人情報保護条例は思想、信条に関する個人情報の収集を原則として禁止しているが、県教委は2005年度の卒業式から不起立だった教職員の氏名の収集を開始。不起立を理由に教職員側は昇級、昇任など人事面で不利益を受けたと主張している。 県教委の情報収集をめぐっては、昨年10月に県個人情報保護審査会が、不適当と答申したことを受け、県教委は07年度の入学式までの情報を消去。今年1月には県個人情報保護審議会が再び不適当と答申したが、県教委は07年度卒業式と08年度入学式でも教職員名を報告させ、情報の保管を続けているという。 県教委は「訴状が届いていないため、回答は差し控えたい」とした。
【共同通信】
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