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「せんとくん騒動、社会の病感じた」生みの親が吐露

2008年11月17日6時13分

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写真せんとくん(左)と兄の鹿坊(ろくぼう)を紹介する籔内佐斗司教授(右)=奈良市の興福寺会館

 奈良市の興福寺で開催中の「国宝特別公開」(同寺、朝日新聞社、朝日放送主催)にあわせて16日、平城遷都1300年祭の公式キャラ「せんとくん」の生みの親の籔内佐斗司・東京芸大大学院教授が「せんとくんが教えてくれたこと」と題して興福寺会館で講演した。何かと物議をかもしたせんとくんがテーマとあって、約130人の観衆が話に聴き入った。

 籔内教授は、せんとくんが公式キャラとして発表されてから、誹謗(ひぼう)中傷の匿名メールや手紙などがきたことに触れ、「本当にびっくりした。匿名で人を攻撃する現在の社会の病を感じた」と吐露。一方で、「結果としてせんとくんも大活躍しているし、仏様の白毫(びゃくごう)や鹿の角、我が国の仏法のあり方について多くの人が考えるきっかけになったのはよかった」と振り返った。

 仏教の日本伝来にも言及。「インド、チベット、朝鮮半島などを通じて伝えられた仏教は、長い時間をかけて日本の思想などにあわせて変わってきたもの。インドから来たカレーも日本流になってきていることと同じように、誇りを持っていい」と語りかけた。

 特別公開に伴う講座は21日まで毎日午後1時から同会館であり、多川俊映貫首らが日替わりで話す。無料。

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