ターゲット戦略で、ファミリー層にアピール
郊外には“ファミレス感覚”の大型店舗も

 すき家の前身は、82年に開店した弁当店で、その後すぐに牛丼店を開店している。一部に、創業者は吉野家の出身という説もあるが、「公式にはそのような話はない」(ゼンショー)と否定する。

 ゼンショーでは、すき家開店当初から他の牛丼チェーンとの差別化するため、ターゲット戦略を意識してきたという。まず、ファミリーやカップルをターゲットにして、カウンター席だけでなく、テーブル席を用意した。

 また、ターゲットに合わせたメニューの幅広さも、特徴の一つ。牛丼や豚丼、まぐろのたたき丼は定番商品だが、これらをアレンジした「お好み豚玉丼」や「ねぎまぐろ明太マヨ丼」、子ども向けに菓子をセットにした「お子様牛丼セット」や「お子様豚丼セット」、洋風にアレンジした「タコライス」など、他店にはない商品も多く、ファミリーレストランのようだ。「ささっと食べるだけのファストフードではなく、滞在時間は長くなっても、食事を楽しんでもらいたい」(ゼンショー)という。

“ひとひねり”ある、どんぶりメニュー

「ねぎまぐろ明太マヨ丼」(並盛580円)(画像クリックで拡大)

「お好み牛玉丼」(並盛470円)(画像クリックで拡大)

「すき家のタコライス」(並盛500円)(画像クリックで拡大)