牛丼チェーンの勢力図が大きく変化している。9月末時点で「すき家」が国内1087店舗となり、1077店舗の「吉野家」を抜き、国内店舗数でトップに躍り出たのだ。下のチャートからもわかるように、すき家は積極的な出店を続けている。10月も新規で26店が開店する予定だ。

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すき家と吉野家の国内店舗数の推移

すき家は全てが「直営店」

 すき家の特徴は、店舗のすべてが直営店であること。ライバルの吉野家は、約3割がフランチャイズ(FC)だ。すき家を運営するゼンショーは、「直営店ならスピーディな経営判断ができる。例えば、狂牛病の問題が起きたときに輸入牛肉を豪州産に素早く切り替えられたのは、意志決定がスムーズにいったから。FCにしてしまうと各FC店オーナーの意見を聞くなどの必要もあり、スピードが損なわれる」という。全国にまんべんなく出店できるのも、すべてが直営店だからだ。