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2008/06/04

■Weekly Mail Journal■2008/6/4 No.436

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  2008/6/4  No.436   週刊メールジャーナル  読者数11458(前回)
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●防衛省事件の最中に訪ロした久間元防衛相の呆れた言動
(会員制経済情報誌『現代産業情報』5月1日号より転載)

守屋武昌前防衛省事務次官の逮捕から半年が経過、防衛省事件が大詰めを迎え
ている。

日米平和・文化交流協会の秋山直紀専務理事に対する脱税捜査は、検察と国税
が米司法当局の捜査共助のもと証拠固めを終えたといわれており、強制捜査は
目前である。

また、国会での追及も再会され、5月22日には宮崎元伸・山田洋行元専務が
参院での参考人招致に応じた。

「防衛フィクサー」といわれる秋山氏から久間章生元防衛相へ――東京地検特
捜部が描いたといわれるこのシナリオは、現段階で秋山専務理事から久間元防
衛相への資金の流れが解明されていない以上、風前の灯となっているが、特捜
部の執拗な「秋山攻撃」は、このルートに望みをかけるしかない捜査の厳しい
状況を表している。

その攻防戦の最中、最終ターゲットである久間元防衛相は、ロシアを訪問して
いた。

「久間訪ロ団」は、国会会期中の5月20日、アエロフロートで日本を発ち、
翌日、モスクワ経由でソチに到着した。

黒海沿岸のリゾート地であるソチにどんな用があるのか。

ロシア事情通が呆れた表情で明かす。

「2014年に、ソチで冬季五輪が開催されます。それに合わせて、ソチでは
プロジェクトが目白押し。その中に、千年の杜(現・東邦グローバルアソシエ
イツ)という建設会社が仕掛ける人工島建設計画がある。実現可能性の低いこ
の事業を、“裏”で支援しているのが久間元防衛相の後援会幹部のKで、久間
氏はそれに乗っかっている。しかも“お飾り”だけでなく、自分もロシア政府
を巻き込んで利権化しようとしている印象で、放置しておくと国際問題になり
かねない」

実際、国内では千年の杜が、このプロジェクトに絡んで仕手株化、証券取引等
監視委員会が興味を持って調査している事実がある。

ステパシン元首相が会長を務める露日経済協議会が、1月11日、ロシア大使
館で開いた記者会見で、人工島建設計画の全体構想が明かされ、「ソチ冬季オ
リンピック協力委員会」の委員長として出席した久間元防衛相は、その夢のよ
うな計画を称賛した。

直後から大証に上場する千年の杜株が急騰、20円前後で低迷していたボロ株
は、2月20日にストップ高で443円を記録した。

その後株は急落、仕手株の運命を辿るのだが、MSワラントを発行している千
年の杜としては、それを株式に転換、資金源とするためにも株価を再度上げね
ばならず、それには証券市場に、株価が動く“材料”を提供する必要がある。

社名変更による再生のアピール、「久間訪ロ団」の仕掛けなどは、その一環だ
ろう。

こうした場合、政治家や著名人は名前を貸しておくだけ、というのが通例。だ
が、久間元防衛相は自分自身が意欲満々で、「訪ロ団」に斉藤斗志二、山本有
二といった有力代議士を誘っていたほか、親しい企業を数社、参加させていた。

その“勧誘”の際、久間元防衛相は「プーチン前大統領との会談」を口にして
いたのだという。

「その時、ソチでは運輸省主催のフォーラムが開かれていて、『久間訪ロ団』
では東邦グローバルと久米設計(人工島を設計)がブースを出し、人工島をア
ピールすることになっていました。そこをプーチン前大統領が訪れて、久間氏
と“懇談”することになっていたんです。でも、チャーター便が間に合わず、
19日の出発予定が20日となり、プーチンには会えなかった。だから、斉藤、
山本の両代議士は同行しなかったわけで、結局、『訪ロ団』は成果のないまま、
残りの日程をソチの周遊とモスクワ観光に使い、25日に帰国したのです。」
(前出の事情通)

社名変更したところで、東邦グローバルアソシエイツが資本調達で生き残りを
図る「資本のハイエナ企業」であることに変わりはない。

07年3月期の売上高は14億8000万円で、30億6300万円の経常欠
損。ここ何年も利益を出したことのないこの債務超過企業に、人工島建設とい
う大プロジェクトが担えるとも思えない。

なのに、脇の甘さに定評があるとはいえ、閣僚ポストを歴任した大物代議士の
久間氏が、なぜここまでのめりこむのか。

監視委員会とともに警視庁が関心を寄せており、この謎はいずれ明かされよう
が、国家間の問題に発展しかねない怪しげな投資に、自ら首を突っ込む久間氏
の体質を見るにつけ、そのケジメをどこかで取らせるべきではないかと思えて
ならない。

◆会員制(法人・個人)経済情報誌『現代産業情報』購読のご希望は、本誌が
お取次します。お申し出あれば、無料で見本誌をお送りいたします。



【お知らせ】



★★第15回・社内広報サロンのご案内★★

 2008/6/20 金曜日 18時30分〜21時

 社内報編集者のみならず社内広報を担当される皆様に、
 自由に参加していただき、自由な雰囲気の中でリレーション、
 知識、ノウハウを深めていただく場、「社内広報サロン」

 今回のテーマは「社内広報の目的を考える」です
 ■詳細とお申し込みは
http://www.commu-suppo.net/salon/20080620salon.pdf


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 株式会社 ナナ・コーポレート・コミュニケーション
 取締役 社内広報事業
 ナナ総合コミュニケーション研究所  所長
 豊田 健一

 〒160-0022 東京都新宿区新宿1-26-6
 新宿加藤ビルディング5F
 Tel :  03-5312-7471
 Fax :  03-5312-7475
 E-mail :toyoda@nana-cc.com
 URL : http://www.nana-cc.com
 URL : http://www.commu-suppo.net
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 週刊メールジャーナル 2008年6月4日 第436号(水曜日発行)
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    編集発行人:川崎 明 / 発行所:メールジャーナル社
        〒130-0026 東京都墨田区両国2-1-4 第2西村ビル201
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メールadmin@mail-journal.com
転載・再配布等には事前にメールジャーナル社に許可をお取り下さい。
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