フランス □■ la Grande Colline ■□ ローヌ
ラ グランド コリーヌ |
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●すでにお馴染みになったラ・グランド・コリーヌのロゼが到着しました。明かりに割り当てが少ないため、テイスティングさえ出来ない..羽目になっています。
日本人である大岡弘武氏が、秀逸な自然派コルナスを醸すことで知られるティアリー・アルマン氏とタッグを組み、新しい試みをしています。noisy
も飲んでみましたが、とても評価できる味わい・価格でしたので取り扱わせていただくことになりました。今回は少量しか分けていただけませんでしたので、ご興味のある方はお早めにお買い求め下さい。以下、エージェントの資料より抜粋しています。
大岡弘武 待望の日本デビュー! ローヌの新鋭!次世代のフランスワインをつくる日本人醸造家
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アルマン氏の畑の前で
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ボルドー大学で醸造学を学んだ日本人醸造家が、ローヌの自然派で知る人ぞ知る、コルナスのティエリー・アルマン氏とタッグを組み、次世代のフランスワインとも思えるすばらしいヴァン
ド ターブルを造りました。ファースト ヴィンテージである2001年は日本へは未出荷でしたす。 |
〜Le Canon Roseとは?〜
若き日本人醸造家・大岡弘武氏がローヌにて作る自然派のロゼワインです。2004年の北ローヌは、良好な天気に概ね恵まれ、2003と比較して格段に軽やかな飲み口に仕上がっており、造り手が本来求めている姿に近いと思われます。
〜大岡弘武氏プロフィール〜
1974年 東京生まれ 1997年 明治大学理工学部工業化学科卒業後、渡仏。 ボルドー大学第2大学・醸造学部で2年学ぶ。 その後、BTS
Viticulture-Oenologie(醸造栽培上級技術者)の 国家資格を取得後、ドメーヌ ジャン ルイ グリッパ(ギガル社 傘下)で栽培責任者として働く。 2003年 1月からティエリー アルマンにて栽培長として栽培・醸造に従事 しつつ、自分の畑でも働く。 |
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| ●N.V.(2007)le Canon Rouge V.d.T. |
| ル・カノン・ルージュ |
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| ●N.V.(2007)le Canon Rouge "P" V.d.T. |
| ル・カノン・ペー・ルージュ P |
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| ●N.V.(2007)le Canon Blanc "V" V.d.T. |
| ル・カノン・ブラン ヴェ |
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【暑い時期にもぴったりの3アイテム!是非ご検討ください。】
全く関係無い話しだが、ちょっと気になっていたことが、ネットを検索していて引っ掛かった。以前良く通っていた、とても好みのラーメン屋さんのその後のことが判ったのだ。その店は自然派系エージェントさんの間でも話題になり、絶対に通らないルートなのにわざわざ遠くから食べに行く人もいたらしい。
その店のオーナーは健康に良いラーメンをと素材にもこだわり、黒豚のチャーシューと、名古屋コーチンのスープで絶妙の味わいを見せていた。要は今はやりの「ギトギト」なものではなく、スープを最後まで飲むと、やっと完結する絶妙の塩加減の「あっさり系」のシナそばだった。そのラーメン店自体は人に任せ、自分は、やはり体に良い素材を使った居酒屋を営んでいた。
noisy にとっては、まさに打ってつけのさっぱり味で、エキスはとても濃度だった。塩味は先にも述べたとおり、一口目は物足りないが、結局最後に、
「旨かったぁ・・・」
で終わるので有るが、一般の人には余り受けなかったようである。行き始めた最初の頃は、かなりいつも満席だったが、閉める頃には空席が必ず有るような状態だった。いきなり閉店してしまったので、ラーメンだけに面食らったものだ。
なぜその後が判ったかというと、オーナーのブログを偶然発見したためだ。今年の1月には、自分の店も閉めてしまい、今はタクシードライバーをやっているそうだ。
実際、彼の居酒屋でも、昼には前発注のお弁当を造っていた様だ。価格はその時々で違うようだが\600〜\800ほど。滅茶苦茶旨そうで、しかも新鮮で豪華そうにみえる。しかし、絶対に儲かりはしないだろう。
・・・一度は会ってみたかった・・・と思う。そして、彼の持つ感覚を聞いてみたかった。
え〜、全く関係無いとは言いましても、ちょっと気になってはいる部分が、結構重なっていたりします。日本人はとても飽きっぽく、
「一度食べたからもういいや・・・」
みたいな感覚と、余り他人の領域に踏み込まないという、良く言えば、人格の尊重、悪く言えば無関心が有ります。まあ、おせっかいにいろいろと口出ししたところで、良くないことに巻き込まれてしまうことも有りますし、それ自体を否定はできません。それに同じ感覚がnoisy
にもあります。
でも、やはり気に入ったものや人には、少しの関心や興味、そして何となくのつながりを若干なりとも意識している訳ですから、おせっかいな行為では無く、ささやかな協力・・・みたいなものが有っても良いと思ったりもするわけです。
noisy のお客様はほとんどがそんな素晴らしい方なんですが、きっと、かのオーナーさんは、その辺でちょっとだけ失敗しちゃったのかもしれません。人のことは言えませんが!
大岡さんのル・カノンも滅茶苦茶旨いのに、最初の頃の勢いが何となく無いような気がします。もちろんそれは、我々ワイン屋の責任も重大でしょう。エージェントのコピーを適当に貼り付けただけのコメントで、次も買いたいとお客様に思っていただけるほど、世の中は甘くないのです。
しかし大岡さんは、大きな体格からは考えられないほど、きちっと細かな仕事をこなし、日本の皆さんに美味しく、健康に良いワインを飲んで欲しいと願っており、その代表がル・カノンなんです。noisyは何となく、
「何度も飲んじゃったからいいや・・・」
みたいなものを感じてしまっています・・・。
ブルゴーニュの好きな方なら、その味わいが年毎に違い、葡萄の樹齢が上がるごとに素晴らしいものになってゆくことをご存知でしょう。2007年のル・カノンも実にフレンドリーで、しかも充実していますし、「P」という新しいアイテムもリリースし、実に前向きです。応援の意味も込め、もう一度飲んで欲しいなぁ・・・、是非、毎年、
「今年の出来はどうなんだろう?」
と気にして欲しいと思います。
Le Canon 赤:グルナッシュとシラーが各50%。買いブドウで造られるが、大岡さんは区画や品種ごとの量を品質次第で毎年変えるため、構成はヴィンテージによって異なる。例えば、通常は僅かにサンソーも含まれるが2005年は、品質の良いブドウが見つからなかったことが理由で使われていない。
同 ロ ゼ:ミュスカ・ダンブール 100%
自社畑から70%,借りている畑から30%,で構成される。
この品種は、マスカットの亜種で果皮の色は黒です。基本的に食用ブドウであり多産系。普通の栽培ではワインには向かないが、極端な収量制限により収量は20hl未満となる。房全体をそのまま圧搾することで、皮から出る色素によりワインに色が付きます。
どちらも野生酵母による温度コントロールをしない状況下での発酵、赤はグラスファイバー製の開放タンクを使用し、1日1回の脚によるピジャージュ。アルコール発酵は長い間続き、発行中にプレスも行う。発酵終了の後もそのまま約4ヶ月間の熟成。
ロゼは小樽で発酵させるが、絶えずワインを入れておくことにより硫黄による樽の消毒を回避することを目的としている。基本的には赤の熟成に樽を使うため、ロゼは発酵途中でグラスファイバー製のタンクに移す。一端オリが取り除かれるため、発酵期間は赤よりも長くかかる。
赤、ロゼともに熟成中のおり引きは一切なく亜硫酸も無添加、ビン詰めの際に清澄、ろ過のどちらも行わない。まさに、大自然の恵みそのものと言っても過言ではないワインです。ル・カノンとは「一杯やろう!」の意味で、その名のとおり気軽に飲んでいただけるよう軽い味わいながらも溢れるような果実味を持ち味としております。
2006年
赤にはサンソーを加えず、グルナッシュ60% シラー40%で構成されている。年の初めから春までは全く順調そのもので、6~7月は暑い日が続き、最高気温は35度に達した。8月に入ると一転して気温が下がったが、天気は悪くなかったので光合成は順調に進んだ。8月後半から再び暑くなり、ミストラルの影響で9月上旬には糖度が上昇。その後は収穫時期まで好天に恵まれた。9月後半に降雨があったが量は少なく、腐敗果は全く見当たらなかった。結果として、2005年を上回るベストヴィンテージとなった。
2007年 希望小売価格 ¥2,500-
通常のカノン赤の品種構成は、90%シラー 10%ガメイです。
もう一方のカノン赤は、100%グルナッシュで構成されており、残糖は26グラム/Lあります。従って、品質を安定させるため例外として、ビン詰めの際に完全なフィルター処理を施しております。昨年の新酒の発酵が長引いたためタンクが空かず、グルナッシュの収穫を1週間遅らせたことで天然アルコール度数が17度になってしまう、グルナッシュではとても珍しい現象がおこったことが原因です。アルコール度数は15.5度ですが、実際はそのような高さを感じさせず、むしろバランスの良さを感じる不思議なワイン。
100%グルナッシュで造られた、酒精強化されておらず亜硫酸無添加のポートを、この価格で購入できることを考えると、その意味では安いと思います。冷やしていただき、デザートや濃いソースを使った肉料理にはかなり良い相性を示すとお考えください。ラベルには、ポートの頭文字である「P」の文字を記入してあります。
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● N.V.(2007) ル・カノン・ルージュ
● N.V.(2007) ル・カノン・ペー・ルージュ P
2007年のフランスが厳しい年だった・・・、などとは、とても思えない、素晴らしい味わいです。もしかしたら2007年のローヌだけはグレート・イヤーなんじゃないかとさえ、思ってしまいます。
しなやかで、黒の混じった紫のジューシーなピュア果実がふっくらと感じられる素晴らしいルージュです。Pのつかない方は、基本的にほとんどドライで、エキスも充実し、その旨味が甘みと感じられるほどです。今飲んでもとても旨いです。
Pの付く方は、グルナッシュ・オンリーの甘口タイプということですが、やや冷やして飲みたい夏にはぴったりのワイン。ベタつく甘みでは無く、さらっとした、葡萄本来の甘みを感じさせてくれます。これって、きっとはまる方が多いと思いますよ。
どちらもピュアで素晴らしいです。ル・カノンを初めてリリースした頃は、翌日になるとイーストの香りが目立つ傾向が有りましたが、年を追うごとに修正されてきており、今ではほぼ感じない程になっています・・・まあ、ほとんど気付かない方が多い部分ですし、そんなに嫌な香りでもないので、有っても問題にはならない場合がほとんどです。是非とも飲んでみて欲しい、素晴らしいデイリーです!
● N.V.(2007) ル・カノン・ブラン ヴェ
このヴィオニエ100%のワインも、日本人ならではの感覚が生かされていると思いますよ。皆さんは、ヴィオニエのエグミや、突出した部分が苦手なのでしょうが、さすがの大岡さん、その辺の処理は素晴らしいと思います。これも2006年ものよりも果実感が充実しており、超お奨めです。
ヴィオニエという葡萄品種は、ローヌの偉大な白ワイン、コンドリューを構成する品種として知られています。また、かのコート=ロティの補助品種でもあります。(試験に出ますよ・・いや、冗談・・)
濃密なヴィオニエを造るには、やはりテロワールが合致していないと無理でしょうが、テーブルワインであるならば、ローヌ地域ではメジャーな品種ですから、結構可能なんです。でもね・・・、この品種の香りのエグみと言うか、香りのキツさと切れ上がり時の甘苦さの強烈さが、 「ヴィオニエって苦手なんだよね」 という方をつくってしまっているように思います。
でも、その当たりの感覚はさすが大岡さん、日本人だけあります・・・(何のこっちゃ!)。苦手な方向には絶対に持っていかない器用さを感じてしまいますね。
例えば、「苦味」という部分は、実は構成要素ではとても重要で、どんな素晴らしいワインを飲んでも存在しています。むしろ必ず必要・・と言っても過言では無いでしょう。土台の部分にしっかりと有るべきです。でも、それが表面に浮いてきたり、突然破綻してしまって余韻に強烈なアピールをしてしまったりすると、飲み手をすれば覚めてしまいます。
ヴィオニエという品種は、結構その苦味が出やすい品種でありますので、noisy
などは反対に、ブラインドの際の見極めポイントに入ってたりします・・・まあ、どうでも良いことですが・・。でも、大岡さんのヴィオニエは、その当たりのまとめ方が実に上手い!基本ドライな味筋なんですが、わずかな甘み・残糖の裏側に、きっちりと仕舞って幽閉しています。ですので、ボリューム感も出るし、深みも出る・・・。薄い杏のニュアンスと甘くない、熟しきっていないトロピカルなフルーツ。酸味をしっかり出した上で、そのボリュームを持っていますから、総体としてとてもバランス良く感じる訳です。
まあ、何にしても「センス」というのは重要です。どんなに好きな仕事でも、 「向いてないよな・・・」 と自他共に認めるようでは上手くは行きっこありません。また、ちょっとばかりセンスが良くても、何か勘違いしてしまって天狗になってしまうようでは、これもまた結果として上手くは行かないのでしょう。大岡さんのワインには、センスを感じます。そしてその方向性は正しい・・・。デイリーとしてのル・カノンやクレレット・ド・ディーにも、高級ワインとしてのサン=ジョセフにしてもそうです。
そんな訳で、このヴィオニエ・・・、ヴィオニエ嫌いにもお勧めしたいですし、夏場にやや飲み応えがしっかり目の白ワインとしてもお勧めします。飲んでみてください。お勧めします。 |
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| ●N.V.(2007)le Canon Roze V.d.T. |
| ル・カノン・ロゼ |
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【デラ旨な、あの2007ロゼ・プリムールの終着駅がここです!】
心より感動してしまいました、2007年ロゼ・プリムールの最終形がこのワインです・・・飲み終えた後のグラスの残り香に、一人感動していました。
空のグラスを鼻に当ててクンクンしている noisy を見て、
「何やってんの!」
・・・ロマンを判ってはくれないのでしょうか!・・まあ、誰、とは申しません。
で、今回の最終形のロゼですが、余りに数が無いので飲みませんでした。取り合えずはお客様へ・・・もし残るようでしたらいただかせて貰います。あのロゼ・プリムールに感動した方なら、飲みたいと思いますよね?お薦めします!
ル・カノン ロゼ (NV'07)
La Grande Colline (ラ・グランド・コリーヌ)
ミュスカ・ダンブール 100%
自社畑から70%,借りている畑から30%,で構成される。
※この品種は、マスカットの亜種で果皮の色は黒です。基本的に食用ブドウであり多産系。普通の栽培ではワインには向かないが、極端な収量制限により収量は20hl未満となる。房全体をそのまま圧搾することで、皮から出る色素によりワインに色が付きます。
※ル・カノン ロゼは、約200ケース生産していたのが2007年は、霜害により生産数が激減して100ケースになっています。
野生酵母による温度コントロールをしない状況下での発酵、
ロゼは小樽で発酵させるが、絶えずワインを入れておくことにより硫黄による樽の消毒を回避することを目的としている。基本的には赤の熟成に樽を使うため、ロゼは発酵途中でグラスファイバー製のタンクに移す。一端オリが取り除かれるため、発酵期間は赤よりも長くかかる。
赤、ロゼともに熟成中のおり引きは一切なく亜硫酸も無添加、ビン詰めの際に清澄、ろ過のどちらも行わない。まさに、大自然の恵みそのものと言っても過言ではないワインです。ル・カノンとは「一杯やろう!」の意味で、その名のとおり気軽に飲んでいただけるよう軽い味わいながらも溢れるような果実味を持ち味としております。 |
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| ●2006Cotes du Rhone G |
| コート・デュ・ローヌ G |
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【ちょっと硬いので早めの抜栓をお願いします!】
ある意味、ちょっと変わったワインです。う〜む、こんなのをブラインドで出されると困ってしまうな・・、という感じです。
グルナッシュのグリグリした感じがほぼ無く、とっても締まっていて、むしろ硬めのブルゴーニュみたいなニュアンスです。
下のテクニカルにも出ていますが、温度を上げるか、早めの抜栓か、デキャンタを使用するか・・・してみてください。noisy
は今日、ようやく2日目になりますので、ちょっと間に合わなかったですね。でも美しくて良いワインだと思いますよ。
Cote du Rhone Cuvee "G" 2006 希望小売価格 \3,000-
この年は、大岡さんのワインとしては珍しくアペラシオンを名乗ることができました。AOCを想像するには困難な「涼しさ」がある反面、完熟したザクロなどの赤い果実などが香りから感じられる、2つの相反する性格を有する興味深いワインです。これは、やはりグルナッシュの産地として最も北に位置することが理由だと思われます。このAOCのワインにおいて、かなり繊細なスタイルと申し上げて差し支えないしょう。カラフなどに移すか開栓を早めにしていただき、供する温度を若干高めにしていただくと、いっそう美味しくなるでしょう。
ちなみに、2005年産は現在も大岡さんの蔵にて安眠中です。
畑の場所:アルデッシュ県St Alben村にある、ゆるやかな南向き斜面
樹齢:20年から50年
土壌構成:花崗岩の表土の下に、石灰岩の岩盤。とても珍しい構成のようです。
醸造:セミマシラシオン カルボニックを2週間。ピジャージュを10日間にわたり1日1回の頻度で実施。その後は、220Lと350Lの樽で16ヶ月、タンクで2ヶ月の熟成。
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【これは素晴らしい!でも僅かに早い・・・】
今、昨年ご紹介させていただいた大岡さんのサン=ジョセフ2005(クリックで飛びます)が滅茶苦茶旨いっす・・・。エレガントですが、どんどん開いてゆきます。ホント素晴らしい!
で、このサン=ペレですが、アペラシオンも2006年はしっかり取れました(昨年はSP
ヴァン・ド・ターブルでしたっけ)。
むしろ、ブルゴーニュのシャルドネ、プイィ=フュイッセ辺りに近い品温を持っていて、現状やや硬めなので、サン=ペレ、すなわち、ローヌの品種を使用しているワインとは、すぐには判らないと思います。それほどにエレガンスを持っていますし、とても冷ややかです。もっとグラが有って、より暖かく豊かな果実を連想してしまうのが普通だと思いますよ。
また、北ローヌの優れた畑は「花崗岩」という火成岩由来の組成が重要なキーワードになっています。ジュラ紀の海底の地層が隆起して表層に現れていると言われるブルゴーニュとはニュアンスが若干違って、周波数の高い、ややアルカリ土壌っぽさを多めに持つ軽妙な美味しさを持っていると思います。
わずかに春先の草原を思わせるような緑のニュアンスに、透明感の強いクリスタルなミネラル。全く塩っぽくないのはローヌ南部のミネラルの出方とはちょっと違うか。アプリコット、白や黄色の柑橘と草花。切れの良い中盤と、ボディの太さをそのまま感じさせながらのゴク味有る余韻。最後の最後でやや若さを見せる。
このサン=ペレも、とても秀逸な2005年サン=ジョセフのように(こちらは赤ですが)、大きく成長して行くに違いありません。大岡さんの代表作になるかもしれない・・・と思います。飲んでみてください。お薦めします!
St Peray 2006 希望小売価格 \4,500-
北ローヌにおける2006年の天候は、6月から7月にかけては概ね気温が高く、30度を超える日もたびたびありましたが、8月に入ってからは一転して涼しい日々が続きました。8月下旬になって再び気温が高くなりはじめ、9月上旬にはミストラルの影響で一気に糖度が上がりました。この年は9月下旬にまとまった雨が降ったため、収穫が遅い場合は軽く仕上がる傾向にあるようです。
サンペレの収穫は降雨の前に行われ、腐敗果もなく健全な状態でした。
今秋から来春にかけてリリース予定の2005年産と比較して、酸は高めです。
2006年は今すぐお召し上がりいただいても、その圧倒的なボリューム感や果実味だけではなくミネラリティも感じられようにバランスがとれており、こちらは2005年よりも早めに飲み頃を迎えそうです。
ブドウ品種:マルサンヌ60% ルーサンヌ40%
土壌構成:花崗岩
マルサンヌは多産系の品種で、味わいは大柄でふくよかになる傾向があります。しかし、花崗岩土壌で育ったこの品種は、ふくよかさを残しながら繊細さも併せ持ちます。また、ルーサンヌはマルサンヌとは対照的にシャープな味わいになるようです。
醸造:空気圧式プレス機で搾った果汁を、そのまま220Lと350Lの樽で受けて 発酵。
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| ●2006Clairette de Die |
| クレレット・ド・ディー |
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【いい感じです!軽くて華やかで・・・そしてエグサが全く無い!】
「クレレット・ド・ディーって・・・何よ!」
まあ、突っ込まれるのには慣れていますが、やっぱり一応は最初から始めるべきなんでしょう。フランスのワイン名っていうのは、かなり単純です。(ワイン名に限らず、その他の名前も結構単純です)
クレレット = ぶどう品種
ド(ドゥ) = 〜の
ディー = 地域・町の名前
つまり、ディー町のクレレット というワイン・・・何を考えているのか判りませんが、酷い名前ではありますがAOCの名前がそのようになっているので仕方が無いっちゅう訳です。
で、ちょっとややこしくなってしまいますが、このワインの品種は「ミュスカ・ア・プティ・グラン(ミュスカ・プティ・グライン)種」です。その昔はクレレットのみで非発泡性白ワインを造っていたのが、大戦前当たりからミュスカを導入して発泡性ワインを造り始めたそうです。現在はクレレットとミュスカを混ぜたもの、もしくはその単一のものが有ります。
このクレレット・ド・ディーはローヌの中部の東側に有り、ローヌではちょっと浮いた場所です。でも、大岡さんの本拠にはほど近く、葡萄の調査・手配などが容易に出来たのでしょう。
味わいは、マスカットマスカットしていないアロマが良いですね。わずかなミュスカ(マスカットの仏語)の生の香りに軽いミネラルがたっぷり。青みを帯びた(熟していないの意味では無い)フルーツとやや黄色のそれが混じります。泡はけっこう細やかで、しっとりとした適度な甘みが有ります。
大きなワインだとはとても言えませんが、ピュア、ナチュラルで軽量級の華やかな味わいが生きています。この手のワインに重要である、身体へのスムーズな浸透感が有って、それが強い肯定感を生んでいるように思います。素直に美味しい味わい・・・と言って良いでしょう。
このページにはかなりの泡ものが掲載されていますが、このクレレット・ド・ディーもお勧め泡ものの一つです。気軽に、キュキュっと冷やして飲んでみてください。SO2の少なさが生むピュアな旨みを感じていただけると思います。お勧めです!
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| ●N.V.(2006)le Canon Viognier V.d.T. |
| ル・カノン・ヴィオニエ |
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【デイリーなヴィオニエの白ワイン・・・これもとても美味しいです!】
ヴィオニエという葡萄品種は、ローヌの偉大な白ワイン、コンドリューを構成する品種として知られています。また、かのコート=ロティの補助品種でもあります。(試験に出ますよ・・いや、冗談・・)
濃密なヴィオニエを造るには、やはりテロワールが合致していないと無理でしょうが、テーブルワインであるならば、ローヌ地域ではメジャーな品種ですから、結構可能なんです。でもね・・・、この品種の香りのエグみと言うか、香りのキツさと切れ上がり時の甘苦さの強烈さが、
「ヴィオニエって苦手なんだよね」
という方をつくってしまっているように思います。
でも、その当たりの感覚はさすが大岡さん、日本人だけあります・・・(何のこっちゃ!)。苦手な方向には絶対に持っていかない器用さを感じてしまいますね。
例えば、「苦味」という部分は、実は構成要素ではとても重要で、どんな素晴らしいワインを飲んでも存在しています。むしろ必ず必要・・と言っても過言では無いでしょう。土台の部分にしっかりと有るべきです。でも、それが表面に浮いてきたり、突然破綻してしまって余韻に強烈なアピールをしてしまったりすると、飲み手をすれば覚めてしまいます。
ヴィオニエという品種は、結構その苦味が出やすい品種でありますので、noisy
などは反対に、ブラインドの際の見極めポイントに入ってたりします・・・まあ、どうでも良いことですが・・。でも、大岡さんのヴィオニエは、その当たりのまとめ方が実に上手い!基本ドライな味筋なんですが、わずかな甘み・残糖の裏側に、きっちりと仕舞って幽閉しています。ですので、ボリューム感も出るし、深みも出る・・・。薄い杏のニュアンスと甘くない、熟しきっていないトロピカルなフルーツ。酸味をしっかり出した上で、そのボリュームを持っていますから、総体としてとてもバランス良く感じる訳です。
まあ、何にしても「センス」というのは重要です。どんなに好きな仕事でも、
「向いてないよな・・・」
と自他共に認めるようでは上手くは行きっこありません。また、ちょっとばかりセンスが良くても、何か勘違いしてしまって天狗になってしまうようでは、これもまた結果として上手くは行かないのでしょう。大岡さんのワインには、センスを感じます。そしてその方向性は正しい・・・。デイリーとしてのル・カノンやクレレット・ド・ディーにも、高級ワインとしてのサン=ジョセフにしてもそうです。
そんな訳で、このヴィオニエ・・・、ヴィオニエ嫌いにもお勧めしたいですし、夏場にやや飲み応えがしっかり目の白ワインとしてもお勧めします。飲んでみてください。お勧めします。
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N.V.(2007)le Coanon Roze Primeur V.d.T.F. |
| ル・カノン・ロゼ・プリムール |

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再度入荷致しました!とても美味しいです!
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【再入荷のご案内です・・・!うわお!とんでもない出来!飲まなきゃ損です!】
何でもかんでも素晴らしい、とは絶対に言わない noisy ですから、例え入荷数が多くて頑張って売らなきゃならない場合でも、これほど大袈裟な言葉での売り込みはしない・・・のは、お判りいただけるでしょう。
つい先日、大岡さんに会ってきました。とても体格のガッチリした方で、ちょっと照れ屋なのか、はにかんだ笑顔の素敵な方でした。また、2007年ヴァン・ヌーボーの出来栄えも抜群で、お客様からの悦びの言葉も沢山届いていました。
でも日本人はどうやら熱しやすく覚めやすい人種らしく、このところの大岡さんのル・カノンも、何となく人気に陰りが出てきたように感じられます。物珍しければ飛びつくし、それで一度知ったからもういい・・みたいな気質が有ると思います。
しかし、ワインは年に一度のものです。そして、毎年仕上がりが違います。良かったり悪かったり・・・する訳ですね。で、2007年のロゼ・プリムールですが・・・、
「最高の出来栄え!凄い仕上がりのサン=ジョセフのロゼ??」
と言っても過言では無いでしょう。
ガスはかなり有りますが、栓を抜いても、その前に振ってさえいなければ噴出すことは無いでしょう。とてもクリーミーな、少しヨーグルトっぽい乳酸系の香りが有ります。薄く色づいたフラワリーなアロマが有り、信じられないほど多量な、透明感高いミネラルを持っています。甘みはほぼ感じないか、僅かに有る程度で、綺麗な減衰の余韻が有ります。
「ん?普通じゃないの?」
と思われるかもしれません。まあそこまでの説明では、普通っちゃ普通なんですが・・・、実はにじみ出てくるような「品格」が有り、それに高級ワインならではの、とても繊細で複雑な要素を持っています。
「そんなこと言われたって・・・あたしゃにゃいつもと同じにしか感じられないよ!」
・・・もし飲んでみて、noisy の言っていることが判らなければ、取り合えず一杯だけ飲みきって、空になったグラスの残り香を探ってみてください。恐ろしいですよ!グラスにこびりついた僅かな液体から、一体どのくらいの高品位なアロマが、一体いつまで溢れ出てくるのか、また、その香りの変化を追ってみてください・・・。底知れぬポテンシャルを感じていただけるはずです。
このワインは、結構長く成長するとは思います。しかし、大岡さんはそこまでは考えてはいないでしょう。あまりに美味しかったので、エージェントの立野さんに電話しちゃいました・・。そしたら、収穫量はかなり少なかったものの、大岡さん本人も、今までで最高の出来・・とおっしゃられていたそうです。
ロゼだから、とか、安価なワインだから、というんじゃなく、また、高いワインだから、良いアペラシオンだから、というのでもない、本当の意味での「ワインの素晴らしさ」が詰まったワインです。こんな素晴らしいワインを飲んだモンで、いつまでも空のグラスをクンクンしている
noisy を見たカミサンの怪訝そうな、シラ〜っとした眼が夢に出てきそうでした・・・
「シラーじゃなくてミュスカだよ!・・・♪」
・・・でも嬉しいなあ!こういう出会いが有るから辛いことが有っても、またワイン買っちゃうんだよね・・・。
また、以前にご紹介した大岡さんのサン=ジョセフも、だいぶ表情が出てきて、少しずつポテンシャルを発揮していました。美味しいのにな・・・なんで売れないかな・・と、ちょっと寂しくはなってしまいましたが、このロゼはとてもリーズナブルですし、マリアージュも余り考える必要が無いと思われますので、是非飲んで欲しいと思います。超お奨めします・・が数は余りありません!
エージェント、テクニカル他情報
ぶどう品種 :ミュスカダンブール 100%
タイプ:発泡 ロゼ やや辛口
栓:王冠
このワインは、南ローヌのビオディナミの畑の葡萄を使用しています。2007年の南ローヌは、素晴らしい天候に恵まれ89年以来のグレートビンテージと言われています。06年は美しいロゼ色でしたが、07年はより深い色調のロゼに仕上がっています。
フレッシュ感たっぷりの香りは強く放ちながらも果実の甘さを含んでいます。口に含むと、香りのイメージとは違いミネラル感たっぷりの骨格がしっかりした味わいを放ち、口の中に広がる柔らかく優しい泡はみごとです。
完熟した葡萄を果房ごと3時間かけて破砕し、果汁に色がついた時点で破砕を終了。3週間にわたる発酵の途中で、果汁をそのまま瓶詰めしガスを瓶内に閉じ込めた微発泡タイプです。この製法は、“アンセストラル”や“メトード・リュラル”と呼ばれシャンパーニュの製法が確立される前から、ラングドック地方のリムーでの発泡性ワインの造り方です。標高の高いリムーでは冬の間はアルコール発酵が止まることが通常です。その段階で瓶詰めされたものが、春の訪れとともに再び発酵が始まりガスが残るという、偶然に発見された醸造法です。辛口に仕上がっておりますので、これ以上発酵が進む心配はございません。 |
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| ●2005Saint-Joseph |
| サン=ジョセフ |
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【よくやった!素晴らしい出来栄えです!】
デイリーが美味しいル・カノンのイメージが強いですが、大岡さんも本当に造りたかったワインを造り始めたんだなぁ・・と、何となくジーン・・と来てしまいました。師匠であるティエリー・アルマンのワインと一緒にご紹介できることを嬉しく思います。
最初に言っておきますが、はっきり言いまして・・・師匠にはまだ及んでいません。それは確実です。葡萄の質が幾分か劣っているためで・・、ティエリー・アルマンの葡萄には適わなかったということなのでしょう。
また、滅茶苦茶綺麗でナチュラルですから、とてもすっきりしていますので、
「とってもスタイリッシュで美味しい・・・けど、これってこの価格の価値、あるのかしらん?」
という疑問が浮かんでくるかもしれません。いや、必ずや、そう思われると思います。
現在のバランスは硬いですが、とても締まっていてピュア、とても美しく美味しいです。しかし、よくよく先が見通せる方じゃ無いと、ポテンシャルが取りづらいしょう。それでも2〜数日掛けて飲んでいただければ、
「よくやった!素晴らしい出来!」
の意味が判ると思います。ピュアな果実の複雑な風味と、「ぶわっ」と膨らんだ見事なボディ、後を引くような長い余韻に出会うことになります。
抜栓直後と数日後の明らかな違いが、これほどまでに大きい・・そんなサン=ジョセフです。勿論、高質なシラーですから・・・、滅茶苦茶濃くて苦いだけ・・・なんてことはありません。日本人でもこんな高品質なワインを造っている、と、我々の自信にもなることでしょう。是非是非!飲んでみてください。一日で飲んでしまっても、美味しくない、ことは絶対に有りません。ちょっと勿体無いだけです。お薦めします!
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| ●N.V.(2006)le Canon Rouge V.d.T. |
| ル・カノン・ルージュ |
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【旨い!】
デイリーに楽しむために造られたル・カノン・シリーズですが、2006年のこのルージュは、そのカテゴリーをちょっと越えてしまったんじゃないかな?と思えるほど、充実した果実味が、充分な満足感を与えてくれます。
実はこのワインを扱うエージェントさん(昔のINAさんいらっしゃった立野さんが始められたヴォルテックスさん)が、
「入港したばかりでバランスが悪く、来月まで出荷を見合わせます・・・」
とおっしゃっていましたので、
「大丈夫かな?」
と、心配だったんですよ。
でもね、飲んでみて、
「ん??待つ必要性があったのかなぁ?」
と思えるくらいに充実した味わいだったんです。
それに、今までは、飲み残した場合に、翌日の酵母香、イースト香が強くなるのが若干気になったんですが、2006年のル・カノン・ルージュでは大きく修正され、全く感じないようになっていました。素晴らしい!
紫や、やや黒みのあるベリー、チェリーとスパイス。ジューシーだが甘さは抑えられ、凝縮感が強く優しく漂う。透明なミネラルの膜に包まれ、リッチでソフト。フルに近いボディと、輪郭の境界がハッキリした柔らかく冷たい酸味を均等に減らしながらの余韻が美しい。
はっきり言って、旨いです。口に含めば「にっこり」としてしまうでしょう。なかなかに素晴らしいと思います。是非是非、飲んでみてください。超お薦めいたします!
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| ●N.V.(2006)le Canon Roze V.d.T. |
| ル・カノン・ロゼ |
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【あのプリムール・ロゼの成長を確かめてみてください!】
昨年の冬ころのリリースのプリムール・ロゼはミネラルの芯に結構強いガス、僅かに甘みを感じる、桜っぽいロゼでしたが、どのような変化をしているでしょうか。
抜栓直後は酸味が出張ってとてもドライ、今ひとつのバランスでしたが、すぐにチェリーっぽい果実味が出てきて膨らんだら、かなり美味しいロゼに変化しました。まあ、どうしても我々のテイスティングの時は、移動直後に強制的に飲まずを得ず、ワインにとっては過酷な試練となってしまう場合が多いので、多くの場数を踏んでいる
noisy たちとすれば、状況におけるマイナス面を加味した上での評価をしているわけです・・・(えへん!)
ですから本来は、抜栓直後は今ひとつ・・などと書く必要が無い訳ですが、お客様の飲む状況も千差万別、同じような局面が有った場合は、ちょっとだけ待てば良い・・という経験談になると思っています。
かといって、物凄いポテンシャルが有るわけでは有りません。気軽に飲んで美味しいデイリーなワインの部類です。ロゼワインというのは(殆どの場合)、黒葡萄を白ワインの仕立てで醸造したものですから、果皮に含まれる色素やその他の要素が僅かに抽出され、複雑性を帯びています。多くの場合、若くして飲まれる場合がほとんどですから、その複雑な性格に気づかれずに無くなってしまいます。
もし、noisy のように偏屈な・・・いや、失礼、研究熱心な方がいらっしゃいましたら、比較安価なロゼワインを10年くらい寝かしてみてください。いや、5年くらいでも良いです。果皮に含まれる成分が、どれほどのモノかを理解することが出来るでしょう。そしてそれは、果皮を重要視している赤ワインを理解することにも繋がります・・・いや、ロゼを古くしたら美味しい・・と言ってるわけじゃ無いですよ。さしたることがない場合が殆どですが、その複雑性を垣間見ることができるんです。
まあ、複雑性・・を閉じ込めたままの若い方が、おそらく美味しいでしょうが、ロゼは食中には結構合いますので、常備しておくと助かりますよ。
「どうしても合いそうに無い・・どうしよ!」
と悩んだら・・・ロゼにしましょう。そして、飲む温度だけ、悩んでください。冷たくして、有る程度主張を殺して飲んだほうが良いか、それとも高めにしてロゼの声を聞きながら楽しむか・・、それによってかなり違ってくると思います。
・・・・また脱線してる・・お薦めのロゼです! |
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| ●N.V.(2005)le Canon Blanc V.d.T.F. |
| ル・カノン・ブラン |

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【こちらは実にしっかりした味わいです。 】
先月サンプルを飲んだときははやや還元的でしたが、そろそろ気にならない程度に落ち着いてきていると思います。
葡萄のポテンシャルが高いようで、しっかりした酸と果実味のレベルがアップしたために、ワイン自体はとても良いと思います。現在はやや固めですので、時間を掛けてのんびり飲んでみてください。お薦めです。
シャルドネ種 小樽で約11ヶ月間にわたる発酵 フィルターはかけておりません。口中ではとろみを強く感じるのに対して、アルコールの高さを感じさせない抜群のバランス。驚異的なコストパフォーマンス。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 2005年
必要な時期に適度な降雨があり、一方で日照時間には十分に恵まれた年。夏は好天続きで、しかし猛暑ではなかった。収穫時期も最後まで晴天で、大岡さんいわく「好きな時に摘んで、思うように醸造できた最高の年」とのことです。
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| ●2006Vin Nouveau Rouge Vin de Pays de l'Ardeche |
| ヴァン・ヌーボー・ルージュ |
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| ●2006Vin Nouveau Blanc Vin de Pays de l'Ardeche |
| ヴァン・ヌーボー・ブラン |
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【こちらも初のヴァン・ヌーボー!大岡氏のセンスが光るル・カノンの新酒と言って良いでしょう!】
ル・カノンの新酒..とは言っても、ガメイになるかシラー種を使用するかなど、未だに決まっていないそうで..ある意味、とっても新鮮なブラインドテイスティングみたいな楽しみがあると思います。
ル・カノンを飲まれた方なら、そのピュアでフレッシュな味わいと、とてもリーズナブルな価格に納得されたと思います。赤はガメイだとすると初の品種ですし、シラーなら手馴れたものでしょう。(ローヌのサン・ペレに本拠を置いています)
と、ここで大岡氏からの連絡が有りました。ここ1ヶ月は毎日晴天続きで、しかも気温は20度程度と涼しいため、収穫シーズンとしては理想的であるとのことです。なお、品種構成についてですが、予想していたよりも収穫量が少ないことが判明いたしました。平均で27hl/haしかないとのことです。ブドウの実がとても小粒で品質が良いことについては間違いないようですが、量が足りないので赤はシラーを、白はヴィオニエをブレンドすることになりそうです。
葡萄については、少しでも良い品質のものを買い付ける方針だということで、そのようなことになってしまいますが、これもネゴスの宿命ですから仕方有りませんよね。その分美味しく仕上げていただければと思います。また、例によって、「酸化防止剤」を一切使わない予定..だそうですので、よりピュアな、ぷっくりした果実味を実現してくれるでしょう。
先だってもテレビ朝日系列のスマステーション5 で、外国で活躍する日本人女性として新井順子さんが取り上げられましたが、日本人男性だって頑張っているんだぞ!というところを見せてくれるでしょう。お薦めいたします!
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| ●N.V.(2002)Sc V.d.T.F. |
| エス・シー |
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【 飲んでいませんがこれは嬉しい!バックヴィンテージの登場です!】
2004年を案内している最中に2002年ものが入ってきました。垂直のテイスティングが楽しめますよね。今のところ飲んでいませんのでご案内だけ..数は無いのでお早めに! |
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| ●N.V.(2005)le Canon Viognier V.d.T.F. |
| ル・カノン・ヴィオニエ |
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今飲んで 89
ポテンシャル 90
今〜2014 |
  
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【かなり旨いです! 】
たった12本の入荷で、1本テイスティングして、粗利益もさして取れずに販売しなきゃならない環境って..もう少し何とかならんのかいな..あるエージェントさんのやり方は、2千円くらいのデイリー的なワインでも、申し込みが多いと、
「これは3本、こっちも3本で合計6本です!」
と平気で言ってきます。
「あのな〜..エージェントがそんなことやってるからワインもワイン屋も駄目になるんだよ!いらねえよ、そんなもん!」
と、言葉汚く時々キレてしまいます。
いかにワインが良くても、1500〜2000円のワインを3本ずつ..って誰が買うのよ..と思いません?買っても結局誰もワイン屋は飲まず、印象などが伝わることが無くなってしまいます。エージェントさんのお決まり文句の造り手・ワイン紹介の文章がネット上に散乱して終了..です。せめて今年は旨い、くらいでも良いから自身の印象を言って欲しいものです。ネット上じゃあ甘口なのか辛口なのかさえ判らないで消えてゆくワインも沢山存在しますよね。
いや〜申し訳ない..あまりに頭に来てまして、文句タラタラになってしまいましたが、ラ・グランド・コリーヌの全てのライン..本当に美味しいです。
きらきらと金色に眩い液体から、おだやかなスパイスにミネラル、白桃と黄色い花のニュアンス。甘みと辛味、というか基本的にドライなのだが、おそらくちょこっとだけある残糖のレベルが実に適正!僅かに粘り、膨らみ有る中盤から酸の旨みが二重、三重に押し寄せて収束に向かい、最後にフラワリーな印象を漂わせる。
ピュアですね、ぴったしのプライスですね、ピチピチしてますね..あ、気が付かないかもしれませんが、僅かにガスが存在します。2日目にコルクを抜く時、音がして気が付くでしょう。炭酸ガスを利用して酸化を防止しているんですね..旨いです!少ないのでお早めに..
「ヴィオニエって得意じゃないし..」
などと言ってると美味しいものに当たりませんよ!
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| ●N.V.(2004)Sc V.d.T.F. |
| エス・シー |
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【 ピュアな果実味が身上!丹精込めた造りです。旨い!】
シラー80%、カベルネ・ソーヴィニヨン20%のセパージュから造られます。2003年は甘口に仕上げたんでしたっけ..あれも絶妙に旨かったですが、2004年のSCはドライながらとてもスムーズな味わいです。
ワインを造り始めてそんなに経験が無いはずの日本人が、ここまでできるのはちょっと驚きです。果皮と、果皮の真下部分にあるミネラルたっぷりの部分の割合が極めて多く、辛口なのにジューシーでソフトです。
シラーの、(全くキツク無い)胡椒系のアロマに石灰系のミネラル。わずかなガスが舌先に感じられるが、味わいに影響は余りしない。とてもドライだが不用意な酸のでっぱりやタンニンのトゲが無く、エキスが綺麗に出ているので滅茶苦茶ジューシー。減衰の仕方も時間に比例している。
香りは違うものの、ややサンテミリオン系のボルドーのようなイメージで飲めてしまいます。樹齢が上がってくれば、かなり複雑になってくるんじゃないかな?2003年の、あの甘いカニキュールをお飲みになった方なら、あのまんまドライに持って行った、と言えば判りやすいと思います。
素直に美味しく奥行きのある味わいです。醸造家、大岡弘武氏のトップキュヴェです。頑張っているのが伝わってきますので飲んでみてください。お奨めします! |
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| ●N.V.(2004)SP V.d.T.F. |
| エス・ピー |
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【2003年ものは サン=ペレ としてリリースされたキュヴェです!】
AOCサン=ペレ と考えて良いでしょう。伝統的なルーサンヌとマルサンヌによるセパージュです。
ん?サン=ペレが判らない?そうですよね。
まあ、エルミタージュというアペラシオンはご存知でしょう。北部ローヌの偉大なワインで、南部のシャトーフッフ・デュ・パプと並び称されるアペラシオンです。
エルミタージュでは赤・白両方造っていますが、その白の方、エルミタージュ・ブランの弟分とお考え戴くと良いかな?と思います。
果実味が充分に乗り、まったりとしたタッチで口内を埋め尽くします。今までのローヌの白なら、
「果実味たっぷり、酸は弱め!」
で事足りたんですが、大岡さんの造るルーサンヌ・マルサンヌはピュアな上に酸度もとてもしっかり出ています。このまま樹齢が上がってゆけば、良く出来たエルミタージュ・ブランとそん色無いところまで行くんじゃないかな?と思います。
僅かなガスから昇る白い花、ミネラル、杏、アプリコット、黄色いフルーツ。ドライでジューシー、輪郭の美しい顔立ち。膨らみ、酸の立ちとも申し分なく絶妙のバランスをみせる。滑らかな味わい。
う〜む、進化していますね。その上リーズナブルで完成度が高いです。大岡さんはリテールのプライスを、きちっと意識しながら造っているのが想像されます。応援したいですね。シャルドネばかりが白ワインじゃない..お奨めの白ワインです!
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| ●N.V.(2004)les Confins V.d.T.F. |
| レ・コンファン |
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【グルナッシュ100%!ボリューム感が有ります!】
グルナッシュの北限、という意味合いがあって「レ・コンファン」(限界)と名付けたそうです。果皮の割合が高く、やや色濃く、ボリューム感が充分有って旨いですね。
また、このレ・コンファンに限ったことでは有りませんが、酸の出方が実に美しい..どこかブルゴーニュのピノやガメイに通じるような、穏やかながらしっかり存在をアピールしてくる酸味です。この酸味が味わいの土台となっているので、他の要素が生きる訳です。
つまり、ローヌとは言ってもシャトーヌッフなどの南部ではなく、コート=ロティ、エルミタージュ、サン=ジョセフ、コルナスなどの北部地域では、赤ワインは基本的にシラーがほとんどです。そんな中でグルナッシュを植え、ピノっぽい美味しさを出しているんじゃないかな?と思います。
なお、このキュヴェは超限定です。昨年も新着には出したと思いますが、ネットでもあまり表には出てこないと思います。飲んでみてください。超お奨め!お早めにどうぞ。
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| ●N.V.(2005)le Canon Rouge V.d.T. |
| ル・カノン・ルージュ |
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【2005年ルージュは今までで最高の出来栄えでは?!】
この5月に入ってからというもの夜になると雨が降り、時には横殴りの大雨と、それより少しは
まし な10メートルほど頭上からシャワーを浴びているようなとても細かい小雨が続いています。いや〜、本当にすみませんね。
「どうせ買うんだから noisy さんのところで買おうと待ってます..新着早く出してくださいね」
と、励ましの言葉など戴いています。
何せ、店内のほとんどを自分でいじっている noisy としましては、
「店内温度を二度下げよう..」
と思い立ったが吉日で、そこれこそ他のコラムでも書きましたが、電気屋さんだか大工さんだか判らないような状況に追い込まれ、はたまた、積んだり降ろしたりの重労働に加え、いい加減に冷え切ったキーボードとマウスを叩きながらの執筆作業..やれ、親父が車をぶつけたとか、雨で梱包用ダンボール箱が濡れてるだとかで、またひと悶着..やれやれ、終わった、と思ったら、あ、忘れてた、今日がリアルの締切日、と、ワイン屋そっちのけの毎日をただただ送っておりました。
ふと気が付くと5月も残り僅か..
「こりゃあ、まじにヤバイ!」
と、国文学者の先生が筋を立てて怒りそうな言葉が焦りを生んでいます。そんな中で、元INAの立野直紀氏が独立され、「ヴォルテックス」というインポーターを設立されました。その第一陣..なのかな?
このル・カノンはヴォルテックス扱いになり、最初の取り扱いワインのひとつになったわけですね。なお、立野氏の風貌や詳細を知りたい方は、是非リアルワインガイド第9号をご覧下さい。かなり細かく出ていますよ..ん?何が出てるんでしょうね..
で、なんで5月の雨から店内温度の話になって、ル・カノンと立野さんの話に繋がるのかって??
いや、ちょうどセラーの改造が一段落したころに立野氏が noisy のところにいらっしゃり、凍えるような寒さを長い時間耐えられたのですね。おまけに彼の座っていた真後ろにはオープンショーケースがあり、いや〜、かなり厳しかったはず..ホントすみませんでしたね。
大変に謙虚な彼ですが、やらなきゃならないことはしっかりこなすタイプです。(だと思うんだが..ちょっとHな話も好きそうだなぁ。。)そんなヴォルテックスさんがル・カノンをインポートすることになったのは、何となくピッタリはまっているように感じられます。そう、謙虚ながら実はとてもしっかりしている、やらなきゃならないときはきちんとやるタイプがこのル・カノン・ルージュ2005です。
この何年かのル・カノンを飲まれているお客様は、ピュアでジューシー、過不足無い味わいに惹かれたと思います。2005年(ヴァン・ド・ターブルですから表記はノン・ヴィンテージ)は大岡氏の最高傑作と言えると思います。膨大な果実の味わいを閉じ込め、中盤から余韻に至るまで、ものの見事な放物線を描きます。ワインは何でもそうですが、いかにアロマがほとばしり、口入れがスムーズで中盤が膨らんでいたとしても、後口が悪いと台無しなんです。そう、思い出してみてください。
「なんかな〜、美味しいんだけど..今ひとつなんだよね」
とか、
「キレ悪いね〜」
「後が残るね」
とか言われてしまうわけです。ワインの場合、余韻が長いほど高級ワインであると言われますが、口が曲がるような、首を次第に傾けてしまうような後口の余韻だとすると、
「まずい!」
という一言で終わってしまうわけですね。
ちょっと脱線した感が有りますので元に戻しますが、シラーとグルナッシュをほぼ半々にセパージュ(ブレンド・配合)したこのワインは、黒系の刺激しすぎないおだやかなスパイスとベリーのアロマに軽めの石灰感が混じり、グリセロールの効いた厚みのあるボディ、ゴク味がそのまま美しい減衰のカーブを描きます。つまり、口入れと最後がシームレスで、タンニンもしっかり有ったにしても果実の風味がそれを押さえ込んでいます。実際とても濃く凝縮していますが、酸の充分な下支えが有り、重くも軽すぎもせず、素晴らしいバランスで飲めてしまいます。初心者の方なら、
「こんなに美味しいワイン初めて!」
と喜んでいただけると思いますし、良くご存知の方でも、
「大岡さん、やるなあ!」
と、さらにファンになっていただけるでしょう。ワインって結局はバランスなんだよね、との思いを強くされる方もいらっしゃるはず..そんな当たり前のことを感じさせるのには、積み重ねた汗と涙?が有ってのことと推測します。
今回は大岡氏の師匠でもある、ティエリー・アルマン氏のコルナスも同時にご案内しています。昨年にはご自分の醸造所を持たれたようですが、それまでは師匠の醸造所を借りてのワイン造りでした。とんでもない出来栄えの2002年コルナスには遠く及ばないのは畑の実力です。しかし、師匠譲りの純粋無垢な、自然をそのまま瓶詰めしたような味わいとその心は、全く変わりがないと感じました。
そんな訳で今回はトップでご紹介させていた来ましたル・カノン・ルージュ..是非ともお試し下さい。旨いです!
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| ●N.V.(2005)le Canon Rose V.d.T. |
| ル・カノン・ロゼ |
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【 しっかりと果皮のニュアンスを閉じ込めたロゼ!これも旨い!】
ミュスカ・ダンブールと言う黒葡萄で仕上げたロゼです。ミュスカというからにはマスカットの親戚だと思います。極僅かなガスの存在がミネラルとベリー系の香りに爽やかさを添えています。果皮のニュアンスが白ワインには無い重みと赤み、複雑性をもたらしています。
これからの季節、蒸し暑さを吹き飛ばすのにちょうど良い味わいでしょう。何しろ、
「何と言っても赤ワイン!赤しか飲まないし買わない!」
という方がまだまだ多いです。そんなシュチュエーションに出会ってしまうと天邪鬼な
noisy は、何とかして白ワインを飲ませよう..などと下心を持ってしまうんですね。そんな時に重要な役割を持つ可能性があるのがロゼワインです。それも出来ればドライな奴がいいです。
で、このル・カノン・ロゼも基本の味筋がドライです。まあ、僅かな甘みを感じるかもしれませんが、ボディと酸がしっかり出ていますので、甘みを頼った基本構造にななっていません。僅かに飲むにはほんの少し早いのかな?と思わせるようなグラッシーでピーキーな香りもあります。これは品種によるものなのかな?でも僅かな時間経過・熟成で角が取れるはずですが、現状はむしろ複雑性に花を添えるポイントになっています。
毎年このロゼは大人気..なのは別にしても、昨年も数量が大変に少なく仕入れに苦労しましたが、今回からは立野氏がインポートされるとのことで、noisy にいただける量も増やしていただきました。数が少ないというのは、多産種であるミュスカ・ダンブールの収穫量をブルゴーニュのグランクリュ以上の量に制限しているからなんですね。お話によると、ご自分の畑から70%、買い付けた葡萄を30%使用しているようで、本来なら自身の畑のみでロゼを仕立てたいところでしょうが、ある程度の量も造らなくてはならず難しいようです。
そんな訳で素直に美味しい、基本ドライなロゼです。是非とも飲んでみてください。お奨めです! |
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| ● N.V.(2005)le Canon Rose Primeur V.d.T.F. |
| ル・カノン・ロゼ・プリムール |
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王冠を抜くだけで飲めます!微発泡です。
  
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【温かい春を待ちわびている痩身の彼女..そんな人の想いが伝わってきます】
僅かなガスが連れてくるミネラルに乗った桜の花のニュアンス。
なぜかそんなイメージを持ちました..
「って、エチケットに桜の花が描かれてるじゃん!」
と、突っ込まれそうですが、何しろnoisy が飲んだのは東京にあるレストランの試飲会場ですから、エチケットなどまともには見ていません。
「ピンクだったな」
とは思いましたが、桜が描かれているとは思いませんでした。そして、
「春」
をイメージしたんですね。
ある意味、大岡氏もそんなイメージを伝えたかったのかもしれません。だとすれば、彼の読みは
noisy にしっかり伝わった訳ですよね。
味わいはモロにドライ!甘みもへったくれも有りません。ガスに乗って来るフローラルな桜の花びらが春を連想させます。旨みはまだ出てきていませんが焦点ボケまではしていません。いずれビシっと決まるでしょう。飲んでみてください。お奨めです!
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| ● N.V.(2004)le Canon Blanc V.d.T.F. |
| ル・カノン・ブラン |
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【数は少ないようです!】
こちらはシャルドネです。
「えっ!ロゼじゃないの?」
と突っ込まれそうな色合いをしています。
SO2を使用しない関係で、若干赤く見えるようです。また、葡萄のプロテインによるものでもあるようですが、時間を掛けて立て、グラスに注ぐと赤くは見えないのが不思議です。
味わいは酸味がしっかりと乗ったドライなシャルドネで、とても健全でした。これも「丸裸」のワインですね。やや酸化したニュアンスとフローラルさが混在、スタイリッシュなボディのフレッシュ&フルーティタイプです。彼の造った今までのワインは2日目に少々イーストの香りが強くなる傾向が有り、それが高貴さを阻害しているように思えることも有りましたが、今回のシャルドネには感じられませんでした。とてもピュアで心地良いものです。単純に美味しい自然派のワインと言えるでしょう。気楽に飲んでください。お奨めです!
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| ●N.V.(2004)
le Canon Rouge V.d.T.F. |
| ル・カノン ルージュ |
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【この季節にぴったり!僅かなガスを含んだジューシーさとビターがとても嬉しい味わいです!】
お待たせいたしました。まさに期待通りの味わいでした。昨年もご紹介して大いに喜んでいただいた、「ル・カノン・ルージュ」の2004年バージョンがようやく到着です。
セパージュは教えてくれないので判りませんが、そんな細かいことはどうでもいい!そんな気持ちにさせてくれる味わいです。僅かなガスを舌先に感じながら、ベリーや僅かなカシス、スパイス、ミネラルにはつらつとした酸、ふわっと拡がりシューーンの切れ上がる。ちょっとワイルドな(野生の)苺を頬張り、口の中ですりつぶして飲み込む。そんなシーンを想像してみてください。そのまんまがここに有ります。
ほんのりとした甘みはとても端正でジューシー!飲んでいて心地良さを感じる甘みを残しているのでしょう。さらに発酵をさせてしまうとアルコール分が高くなりすぎて薄辛さが出てしまうと思いますが、この辺りが大岡さんのセンスの良さだと思います。
また、シラーを使っているせいだと思いますが、後口に僅かに尾を引くようなビターが有り、これが味わいを引き締めています。栓をして残しておけば、翌日、翌々日も
「シュポッ」
という音が出るくらいのガスが有ります。ビター+ガスの組み合わせが有って、このワインの性格を決定づけていると思います。
日本人が造った、日本人にぴったりの普段飲みにベストな味わいです。これは是非とも飲んでみてください。昨年は、時間が経てば経つほど、売れ行きに拍車が掛かってきました。一度飲まれた方が、
「この間のワインください」
と言ってご来店くださるんですね。お薦め、一押しのデイリーワインです!
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| ●2003(N.V.)le Canon Vin de Table de France |
| ル・カノン |
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【 めちゃんこお薦めです!ピュアなフレーヴァーがたっぷり..旨いデイリーワインです】
最近は日本の方もどんどん海外に出て活躍されていますが、若くても知りたいという興味と成し遂げようという強い意志が有れば、それなりの結果は得ることが出来るでしょう。ただし、それが高いレベルで成し遂げられるかどうかは..難しいことだと思います。
今回ご紹介の大岡さんのワインには、noisy の心に染みいる香りと味わいが有りました。(最もそうでなければ扱いませんし..)師匠と呼んで良いのか判りませんが、偉大な「ティエリー・アルマン」氏に通じる、ナチュラリーな香り、味わい、根底に存在する力強さは、思わず飲んでいる人を惹き付けてやまない「何か」を持っています。
脱線しますが、仲間で良く話すのは、
「とても濃いワインは、実はとても素晴らしいポテンシャルを持っているに違いないが、若い内に飲むのは僕らには少しツライ..」
「濃いのは10人で1本飲むのがちょうど良いくらい..」
「とは言え、幾ら濃くても凄いワインはとても旨い..」
というように、どうどう巡りをしていることが多いです。ただし、濃いだけのワインは自身ではもういらない..というのも心の中には生まれているように思います。
いずれにしても、自然派の造りで「しみじみ」した部分と「ピチピチ」した活きの良さ、「まったり」した充分以上のボディ、美しく消えゆく収束と、4拍子?揃った旨いワインです。自然派とは言いながら、ビオビオした感じには成っていないのが評価のポイントにもなっています。もしかすると、大岡氏はこれから「台風の目」に成長してゆくかもしれませんね。是非とも飲んでみていただきたいワインです。お薦めです。 |
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| ●N.V.(2003)Cuvee SC Canicule V.d.T. P.T. |
| キュヴェ・エス・シー カニキュール 375ML |
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【実に良くできた甘口ワインです..若干の発泡と素直な甘みがクセになりそうです..】
とても良いですね。健康な葡萄果汁をそのまま飲んでいるかのような..そして、
「あれ、アルコール分有ったの?」
なんて、お茶目な言葉が出てきそうです。
シラー80%とカベルネ20% で、エチケットの文字の大きさに比例したセパージュと、「カニキュール」=猛暑
と書き添えられており、
「そのまんまじゃん..」
いや、それが大事なんです。自然に、そして自然に逆らわずにワインを造ることが何より重要です。余計な手や考え方を取り入れることによる弊害を、大岡氏は肌で理解しているのでしょう。ワインの味わいを良くしたいなら、葡萄を良く仕上げること。葡萄を良くしたいのなら畑を良くすること。畑を良くしたいのなら自然・環境を良くすること。人が出来ることは、ただその手助けをすること..なのでしょう。
充分な濃度・果実味とピュアな甘み、微発泡の美味しい甘口ワインです。しとやかに香る白・黒スパイスが南仏をイメージさせます。このままちゃんと熟成させたらどんな味わいに成るのか..想像できませんが、基本的には現在のバランスが素晴らしいので飲んでしまいましょう..。「ピュア」が似合うカニキュールです。
2003年の記録的な“猛暑”(=カニキュール)に出来た、特別なワインです。発酵中のSc(シラー80%、カベルネ20%)3樽半のうち、1樽(228リットル)の発酵が、途中で止まってしまいました。普通の生産者だと、他の樽とブレンドして発酵を継続させるところですが、自然のままに発酵を終了させ、そのまま熟成させました。アルコールは14度を越えていますが、残糖が60g/lあったので、甘口ワインとして瓶詰めしています。
*保管温度ににはお気をつけ下さい。残糖がありますので、温度が上がると再発酵が始まります。来年、暑くなるまでには必ず消費していただくようにお願いします。
ラベルの“Sc”の文字ですが、何を隠そう大岡氏の友人でもある弊社の社員、浅野英子(書道?段)が、約400本のラベルを、現地で手書きしました!(コピーではありません) また、瓶詰めも手伝ってきましたので、「量の少ない瓶があったらごめんなさ〜い(笑)」だそうです。 |
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