11月14日、ソマリアの海賊の活発化を受けクリスマスのプレゼントに影響が出る可能性も。ソマリア沖で乗っ取られたウクライナの商船、10月19日撮影。提供写真(2008年 ロイター/Jason R. Zalasky, U.S. Navy) |
[ロンドン 14日 ロイター] アフリカの角と呼ばれるアフリカ大陸東端の半島沖を中心に、航行する船舶から金品を略奪してきたソマリアの海賊。最近ではアデン湾や紅海でも襲撃事件が起きており、スエズ運河へのアクセスも海賊の影響が懸念されている。
石油やガスのタンカーのほか、玩具などを海上輸送する大手企業は現在、海賊被害を避けるため、喜望峰経由での航行を検討する必要に迫られている。
国際運輸労連(ITF)のサム・ドーソン氏は「海賊に関してはいろいろ報道されてはいるが、西側の消費者には今年のクリスマスに任天堂商品が手に入らないとなって初めて実感される問題だろう」と述べた。
また「地域の海軍による積極的な関与がなければ、貿易への影響は数週間か数カ月以内に現れる。数週間に1件だった襲撃は1日当たり4件になっている」と指摘。これらの襲撃はソマリアの50─100マイル(80─160キロ)沖ではなく、200マイル以上離れた場所で起きており、旧ソ連のトロール漁船とみられる大型船舶を母船として使うなど、規模も大きくなっていると警告している。
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