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相次ぐ悪質なひき逃げ 殺人罪適用のケースも

2008.11.16 19:17

 被害者を引きずってまで逃走しようとする悪質なひき逃げ事件が後を絶たない。大阪市では10月、会社員が約3キロ引きずられて死亡した事件で逮捕された男が「停止せずアクセルを踏み続けた」と供述。この事件を含め殺人罪が適用されるケースも少なくない。

 大阪市の事件で逮捕された男は、無免許の上に飲酒運転で「警察に捕まると困るので必死に逃げた」と供述。大阪府警は殺意があったと判断し、今月5日に自動車運転過失傷害容疑などに加え、殺人容疑で逮捕した。

 引きずった距離は短くても、事故に気付いた後の対応で殺人罪に問われるケースもある。

 2001年5月、東京都内で発生した事件では、車体底部に被害者を巻き込んだまま約20メートル走行した無職男を、警視庁が業務上過失致死容疑などで逮捕した。

 しかし、振り落とそうと前進、後退を繰り返したことから、東京地検は「殺意があった」と判断し殺人罪などで男を起訴。東京地裁は02年2月、「死ぬかもしれないという未必的な殺意があった」と認定した。

 03年に都内で発生した事件でも、被害者を巻き込んでいることを知りながら車を再発進させ、約27メートル引きずっていたとして飲食業の男を殺人罪などで起訴。東京地裁は04年10月、実刑判決を言い渡した。

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