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梅田・ひき逃げ容疑者の父「息子、別世界の人に見える」

2008年11月8日12時57分

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 大阪・梅田で会社員の鈴木源太郎さん(30)が車にひかれ、約3キロ引きずられて死亡した事件で、殺人などの容疑で逮捕された吉田圭吾容疑者(22)の父親(54)が熊本市の自宅で朝日新聞の取材に応じた。会社員の父親は連日報道される息子の姿に「別世界の人に見える」と戸惑い、「なぜこんなことになったのか理解できない」と繰り返した。

 父親によると、吉田容疑者は学生時代はサッカーに打ち込んでいた。「勉強は出来なかったが、『社会で通用する人間になれ』と教えてきた」。高校卒業後は地元の道路工事会社を経てとび職に就き、19歳で大阪に出た。

 大阪では、今回の事件前まで勤めていた建築会社に就職。その約1年後、大阪に来る前に起こした保険金詐欺事件で逮捕され、有罪判決を受けたが、建築会社の社長はその事情を知った上で再び雇い入れたという。父親が「やったことを隠さず、罪を償え」と諭すと、吉田容疑者は「わかりました」と答えたという。

 今年夏に帰省した吉田容疑者は建築会社長を尊敬し、「あんな人になりたい」と話していた。事件1週間前には「体の調子が悪い」と連絡があり、母親が「気をつけて」と気遣っていたという。

 事件の数日後、建築会社の社長から「会社からいなくなった」と連絡を受けた。携帯電話に電話すると着信拒否になっていた。吉田容疑者の幼なじみを通じて「大阪でホストをしている」と聞き、直後、大阪府警から重要参考人となっていることを知らされた。

 府警によると、吉田容疑者は「執行猶予中だったので逃げた」などと供述しているという。父親は「気が小さい子だったので、わけがわからなくなったのではないか」と推し量る一方、「親だからと言って弁護するつもりはないが、報道されている事件のひどさやその後の行動と、自分の知っている息子の姿が重ならない」と話した。(竹田真志夫)

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