Print this Post Article Lists Back

品質で日本、価格で中国に押される韓国キムチ(上)

 韓国産キムチが日本市場で苦戦を強いられている中、韓国市場でも中国産キムチに食卓を奪われることで、キムチ貿易の赤字が雪だるま式に膨れ上がっている。これは聯合ニュースが今月10日に報じたものだ。

 「数日前に日本の取引先から通知を受けた。価格を引き下げなければすぐにでも取引を中断するということだ。15日までに回答を送らなければならないが、心配で夜も寝れない」

 キムチの製造・輸出を手がける熊川農協鎮海食品で工場長を務めるチョン・ギョンス氏は、「最近はどこのキムチ工場も泣きながら輸出している。わが社の工場は400グラム入りを160円で輸出しているが、無条件で145円に価格を下げろと要求してくる。韓国産の中には100円のところもあるのに、なぜあなたたちのキムチはこんなに高いのか、と」「韓国企業の中には、唐辛子粉やニンニクなどの原料に中国産を使う、見かけだけの韓国産キムチも多い。安いキムチが氾濫しており、価格面では競争ができない」などと語る。ここ3年でこの工場の輸出額は3分の1にまで減少した。

◆苦戦する韓国産キムチ

 農水産物流通公社の農水産物貿易情報統計によると、韓国は今年に入ってから9月までに9010万ドル(約87億9000万円)・17万5995トンのキムチを輸入し、6116万ドル(約59億5000万円)・1万9350トンを輸出した。結果的に2894万ドル(約28億2000万円)の赤字だ。昨年同期の赤字額1733万ドル(約16億9000万円)に比べると67%増だ。

 キムチ貿易が赤字を記録したのは2006年からだ。05年11月に発生した「寄生虫の卵事件」の影響で、06年に初めて1763万ドル(約17億1000万円)の赤字を記録した。昨年は赤字額がそのほぼ2倍の3553万ドル(約34億6000万円)にまで膨らんだ。

 赤字が増える理由は中国産キムチの輸入は増加を続けている反面、韓国産キムチの日本への輸出が伸び悩んでいるからだ。輸入キムチの99%を占める中国産は、9月の時点で金額では27.0%、量は22.6%増加した。一方、輸出先の90%を占める日本市場向けは06年以降停滞している。今年9月までの日本向け輸出量は1万7171トンで、昨年同期に比べると0.7%減少した。

ホ・ユンヒ記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

このページのトップに戻る