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輸出不振で空コンテナが山積み /蔚山(下)

 その一方で、貨物が入っている「フルコンテナ」も船積み期日が決まらず、長期間野積みされている。蔚山港で船積みされ、ロシアに輸出されるはずの自動車部品は、ロシアの景気悪化により7日現在で2500TEU以上も野積みされたままだ。同じく、中国・東南アジア向けの石油化学製品輸出コンテナ約1000TEUも船積み時期が決まらず、埠頭に積み上げられている。

 こうしたことから、生産工場では輸出不振や在庫累積により、減産・一時稼働中止が相次いでいる。特に、輸出入景気に影響されやすい石油化学産業は深刻だ。

 SKエネルギー蔚山コンプレックス(CLX)のナフサ分解工場第1工場は、先月27日から稼動を一時中止(シャットダウン)している。1962年の創業以来、46年間で初めての事態だ。同社は「在庫が増えているため」と説明、「シャットダウン期間は当初、17日までの20日間を考えていたが、中国や東南アジアの景気に好転の兆しが全くないため、延長は避けられないだろう」と話している。

 蔚山CLXのポリプロピレン生産工場も稼働率を通常の8割程度に抑え、原油精製施設5基のうち、規模が小さい1基(1日6万バレル)と2基(同11万バレル)を減産または当分稼働を中止する方向で検討している。

 蔚山石油化学団地にある泰光産業も、5日から蔚山の3工場で稼動を中止した。やはり需要減や在庫累積が理由だ。同団地内のほとんどの企業は、通常の6-8割程度に稼働率を抑えており、中には各工程で稼動を中止する企業もある。

 一方、造船業界にも不況の波が迫っている。現代重工業と現代尾浦造船は10月以降、受注実績が1件もない。現代重工業が月別実績で1隻も受注できないのは3年10カ月ぶりだ。ただ、両社はこれまでの受注が3年分以上残っており、それが唯一の救いになっている。

 現代自動車も内需不振を懸念している。7-9月期の内需販売合計台数は昨年同時期を3.4%下回った。それも、7月から9月にかけて行われたストで滞っていた輸出が再開され、内需不振を補っているのが実情だ。

蔚山=金学賛(キム・ハクチャン)記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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