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輸出不振で空コンテナが山積み /蔚山(上)

 米国発の金融危機に端を発する世界的な景気低迷は、韓国最大の産業基地であり韓国の輸出品の17%以上を送り出す蔚山を襲っている。蔚山の主力である石油化学や造船産業は1カ月以上も輸出・受注不振に陥り苦戦、輸出埠頭(ふとう)には空のコンテナだけがうず高く積まれたままになっている。

 7日午後2時ごろ、蔚山市南区梅岩洞の蔚山コンテナターミナル(UCTC)のコンテナ野積場。広さ6万3000平方メートルの土地にコンテナがすき間なく積み上げられていた。積載限度は1万TEU(1TEU=20フィートのコンテナ1基)だが、現在積み上げられているコンテナは9930TEU(蔵置率99.3%)に達している。このうち約60%は空のコンテナだ。UCTCのパク・ジェソク次長は「適性蔵置率は約60%だが、先月初めから100%前後で飽和状態が続いている」とため息をついた。

 別のコンテナ埠頭も同様だ。蔚州郡温山邑のチョンイル・コンテナターミナルもこのところ蔵置率が最大130%まで上がるなど、飽和状態が1カ月以上続いている。

 蔚山港のコンテナ埠頭が飽和状態になっているのは、輸出が振るわないためだ。世界的な景気低迷は原油高や不利なレートで、石油化学業種を中心に製品輸出価格が原料価格にもならないという逆転現象が起き、これが蔚山の輸出に悪影響を及ぼしている。蔚山商工会議所は「10月以降、全般的な輸出量は約30%減少しているものと推定される」と話す。

 このため、UTCTもチョンイル・コンテナターミナルも空の「エンプティコンテナ」蔵置率が適性範囲をはるかに上回る120-150%に達している。チョンイル・コンテナターミナルのパク・イルリュン係長は「輸出が振るわないため、空のコンテナをコンテナヤード(コンテナを一時的に保管するエリア)に山のように積んでもスペースが足りず、近くの荷役会社の野積場まで借りて使っている」と語った。

蔚山=金学賛(キム・ハクチャン)記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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