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スーパーの惣菜調理現場を観察してみた(下)―冷凍食品を解答するだけ編

【PJ 2008年11月16日】− (中)からのつづき。バックヤードで調理される食材のほとんどは、半調理済み製品が冷凍で納品されてくる。フライの類はパン粉をまぶした状態で冷凍になっており、あとはバックヤードで揚げるだけで商品になる。ヤキトリは完成品が冷凍になっていて、オーブンで焼いて解凍する。ほうれん草のゴマ和(あ)えは、まず冷凍のほうれん草を水道水で解凍する。解凍できたら水分を切ってステンレスのボウルに移し、ゴマ和えの素という粉末調味料を和えて、トレイに小分けして商品化する。

 つまりバックヤードで行う調理作業とは、すなわち解凍と盛り付けの作業といっても過言ではない。解凍方法が「揚げる」「蒸す」「焼く」の違いというだけなのだ。

 調理方法もまた変わっている。料理店の厨房(ちゅうぼう)なら鍋を使って調理するものでも、スーパーでは鍋は使わない。フライパンも使わない。ではどうやってあれだけの量の調理を行うのか。スーパーならではの変わった調理方法をいくつか紹介しよう。

1.エビのチリソース煮
 エビのフリッター(これも冷凍)を油で揚げて、油を切った後にボウルへ移す。そこへ「エビチリの素」という液体調味料を加えて、エビの形が崩れないように混ぜ合わせる。

2.酢豚
 生で納品される裁断済みのタケノコ、にんじん、きくらげ、タマネギをフライヤーで素揚げして加熱し、冷凍で納品されてくる豚肉の細切れを油で揚げる。これらをボウルに移し、酢豚の素という液体調味料で和える。

3.やきそば
 これは大きく2つに分けられる。ひとつは、冷凍で納品される完成品を蒸し器で解凍し、トレイに取り分けて売り場に並べる。もうひとつは、生麺を焼く方法。まずは生麺にてんぷら油を絡めて、180度に熱したオーブンで5分間焼いて焦げ目をつける。一方で、裁断済みの生野菜をフライヤーで素揚げして、鉄板で炒めたのと同じ状態にする。

 焼いた麺と素揚げした野菜をボウルに移して、液状調味料の「やきそばの素」を和える。こうすることで一度も鉄板で焼いていないのに、形だけは焼きそばに仕上がるのだ。もっとも食感はやはり本物のやきそばには及ばない。

4.豆ご飯
 現在は冷凍の完成品を解凍してトレイに盛り付けているが、数年前までは次のような方法で「豆ご飯」を作っていた。ボウルに白飯を規定の量だけ取り、食塩を加えてまんべんなく混ぜ合わせ塩飯を作る。その傍らで、グリーンピースの水煮をザルに開けて水切りしておく。塩飯をトレイに盛り付けて、その上から水切りしたグリーンピースを数粒のせる。

 スーパーの惣菜は、もうすでに察しがつくように高品質な栄養の摂取は期待できない。せいぜい脂質とカロリーが偏るだけだ。衛生面に関しては、神経質なほど気を遣っているスーパーが多いことは承知している。が、私が実際にこの目で見た現場では、まだまだ不安要素がぬぐえなかった。

 私個人としてはスーパーの惣菜はでき得る限り利用しないという結論に至り、スーパーへ足を運ぶときは惣菜よりも食材を買って自炊することにしている。値段が手ごろで食卓にもう一品何かほしいときには便利だが、調理現場の裏側を知った上で上手に利用すれば良いだろう。【了】

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※この記事は、PJ個人の文責によるもので、法人としてのライブドアの見解・意向を示すものではありません。また、PJはライブドアのニュース部門、ライブドア・ニュースとは無関係です。

パブリック・ジャーナリスト 平藤 清刀【 大阪府 】
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