G20緊急首脳会合が開かれた米ワシントンD.C.(Washington D.C.)の全米建築博物館(National Building Museum)に、ニコラ・サルコジ(Nicolas Sarkozy)仏大統領(左)を迎えたジョージ・W・ブッシュ(George.W Bush)米大統領(右、2008年11月15日撮影)。(c)AFP/Eric FEFERBERG
【11月16日 AFP】ジョージ・W・ブッシュ(George W. Bush)米大統領の任期切れが近づくなか、フランスのニコラ・サルコジ(Nicolas Sarkozy)大統領がブッシュ政権を暗に批判する発言を繰り返している。
サルコジ大統領は2007年5月の大統領就任直後には、前任のジャック・シラク(Jacques Chirac)前大統領がイラク戦争に反対したため悪化していた仏米関係の強化を強く主張し、同年8月には米メーン(Maine)州ケネバンクポート(Kennebunkport)にあるブッシュ大統領の別荘で仏米首脳会談も行った。
しかし、14日の欧州連合(EU)とロシアの首脳会合でサルコジ大統領は「グルジアのいくつかの友人の政策よりもEUの政策のほうが効果的だ。あちらと違って、EU議長国として私は軍事的な脅威をちらつかせたことはない」と発言。さらに「グルジア近海で軍艦が巻き起こした混乱が何かを達成しただろうか。私には分からない」と述べた。
米政府のゴードン・ジョンドロー(Gordon Johndroe)報道官は「サルコジ大統領の発言が何を指しているのか分からない。ブッシュ大統領は紛争発生直後から現在に至るまで、ロシア・グルジア間の問題解決に努力している。サルコジ大統領がどの軍艦について言及したのか分からないが、米海軍の艦船が運んだ生活必需品はグルジアの人々に感謝されていると理解している」と述べた。
金融危機についても、サルコジ大統領は米国の「責任」を繰り返し指摘している。14日には、ワシントンD.C.(Washington D.C.)で開催されるG20緊急首脳会合を前に、「私は明日、第2次世界大戦終結時に唯一の世界的な通貨だったドルは、もはやその地位を主張することはできないと言うためにワシントンに行く」と発言した。サルコジ大統領は緊急首脳会合では通貨問題も取り上げるべきだと何度か発言している。
サルコジ大統領は、来年2月にバラク・オバマ(Barack Obama)米次期大統領と自身2度目となる仏米首脳会談を行いたいとの強い意向を持っているが、これは新しい仏米関係のページを開きたいというフランス政府の願望を示しているとみられる。(c)AFP
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