自民、民主両党の参院国対委員長が12日、国会内で会談し、インド洋での給油活動を延長する新テロ対策特別措置法改正案を18日の参院外交防衛委員会で採決することで合意した。
野党が多数の同委員会で否決、19日の参院本会議でも否決されるが、20日にも、衆院本会議で与党の3分の2以上の賛成で再可決され、成立する見通し。
与党は13日の委員会採決を求めていたが、民主党は田母神(たもがみ)俊雄・前航空幕僚長の参考人招致を受け、麻生太郎首相と自衛隊の各幕僚長が出席するシビリアンコントロール(文民統制)に関する集中審議を要求して対立。各幕僚長出席は実現しなかったが、首相と関係閣僚が出席する文民統制に関する集中審議を13日に開くことで折り合った。文民統制に関する集中審議については、法案採決後にも田母神氏問題を議論するため、参院外交防衛委での開催に向けて調整することで合意した。
給油延長法案は昨年、福田政権下で「衆参ねじれ国会」の象徴となり、提出から成立まで衆参両院で約3カ月、審議時間にして87時間かかった。これに対し今年は、1カ月半、40時間弱で成立することになる。【田中成之、山田夢留】
毎日新聞 2008年11月13日 東京朝刊