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藍島 自慢の幸売り出せ

2008年11月14日

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魚の干物などの商品を囲んで談笑する島民たち=北九州市小倉北区藍島

 ■15・16日若松 主婦ら初の物産展

 響灘に浮かぶ人口約300人の藍島(北九州市小倉北区)の海産物をブランド化する動きが本格化している。鯛(たい)やウニなど自慢の魚介類を島の主婦らが加工し、15日に販売を始める。島おこしの起爆剤にする構想で、目標は「全国区で売れる商品」。活動を支援する北九州商工会議所も「北九州のイメージ向上につなげたい」と期待している。(池田敦彦)

 「おいしいね」「これなら絶対売れるわ」。10月末、藍島の集会施設。島民ら12人がタチウオやアジの干物を試食しながら、味や値段について話し合っていた。「あんた、いくらやったら買う?」「消費者の感覚で考えんと」。みんな表情は真剣だ。

 計画を進めているのは、島の7世帯でつくるグループ「藍島ぶらんど倶楽部」。ブランド化は、藍島の活性化にかかわってきたNPO法人、まちのカルシウム工房理事長、竹内裕二さん(40)=北九州市若松区=が発案した。

 響灘は多くの岩礁に恵まれ、魚種も豊富な好漁場。藍島の主産業も漁業だが、漁獲の大半は鮮魚として出荷され、独自の加工品は流通していない。島の周辺では小型イルカのスナメリも観察できるが、訪問客のほとんどは釣り目的。土産物もなかった。

 「島の特産品をつくりたい。おいしい魚を食べてもらい、島を知ってもらえれば、観光にも結びつく」

 竹内さんが話を持ちかけ、地域活性化に力を入れる北九州商工会議所も、販売やデザインの面で支援することを決定。昨年12月に島民が「ぶらんど倶楽部」を立ち上げてから、関係者で試食会や話し合いを重ねてきた。

 初の物産展は今月15、16日に同市若松区のイオン若松ショッピングセンター内のジャスコ若松店で開く。商品は、ウニやサザエ、ヒジキの加工品、鯛めしのほか、タチウオ、カワハギ、アジの干物など約20種類。「スナメリと遊ぶ島 藍島 海の贈物」とのロゴを張って島をアピールする。今後も各地で物産展を随時開催する一方、加工品を開発していくという。

 ぶらんど倶楽部代表の藤野朱美さん(47)は「刺し身にできる新鮮な魚を加工するなど、質にはこだわっている。将来は全国に通用するブランドにしたい」。北九州商工会議所の久保幸男事務局長(56)は「北九州は工業都市のイメージだが、おいしいものは多い。藍島ブランドを確立し、北九州のイメージアップにもつなげたい」と話す。

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