【ニューデリー栗田慎一】パキスタン政府は15日、国際通貨基金(IMF)から総額76億ドル(約7380億円)の緊急融資を受けることで合意したと発表した。世界的な金融危機の影響や国内の治安悪化で債務不履行(デフォルト)に陥る危険が高まり、政府が融資を求めて交渉していた。当面の対外債務返済に必要な40億ドルが年内に先行融資される。
ただ、国営銀行などは総額150億ドルの融資が必要と見積もっており、残りは世界銀行やアラブ諸国などに融資を求めている。
パキスタンは国内の武装勢力掃討で治安が悪化。今春から急増した米軍の越境ミサイル攻撃がそれに拍車をかけて外資は流出し、パキスタン・ルピーの暴落も招いている。
毎日新聞 2008年11月15日 22時49分