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2008年2月11日

 卒業式シーズンがやって来る。昨年、息子の中学の卒業式で、学校の在り方を考えさせられる出来事があった
▼生徒たちは卒業生と在校生が向き合う対面式を希望したが、校長は全員が舞台正面を向く形式を譲らない。生徒たちは校長に直談判、全体集会で疑問をぶつけるなどして対面式が実現した
▼だがこの結末は、まれなのかもしれない。根津公子さんの「希望は生徒」(影書房)を読んでそう思った。東京の中学教師の根津さんは、卒業式での君が代斉唱時の不起立などを理由に9回処分された
▼根津さんは訴える。「ふだん教員は生徒に『考えてから行動しなさい』と言っているのに、『日の丸』『君が代』のときだけは何も知らせず、考えさせず、指示に従わせる」のは「暴力だ」
▼東京地裁は「国旗への起立や国歌斉唱を教職員に強制するのは違憲」と判断(2006年)したが、06年度に同問題で処分された全国の教職員は前年度より31人増の98人。神奈川県教委は個人情報保護審議会が不適当と答申したにもかかわらず、不起立教職員の氏名を校長に報告させている
▼「まず自分の頭で考えて行動する人になってほしい」と願う根津さん。民主主義を教える大切な場を壊してはならない。


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