【ワシントン高塚保】麻生太郎首相は14日付の米紙「ウォールストリート・ジャーナル」に、金融危機への対応策などをまとめた論文を寄稿した。内容自体は政府が13日に発表した金融危機克服策(麻生提案)と同一だが、「外国の新聞に首相が寄稿するのは極めて異例」(外務省)。首相は日本の存在感発揮に懸命なようだ。
ウォールストリート・ジャーナル(電子版)によると、「金融の安定を回復するために」と題した寄稿は、金融危機の発生要因として、各国政府の監督や規制が、新たな金融商品の出現やグローバル化のペースに追いついていなかった点にあると指摘。短期、中期・長期に分けた安定化策を提案している。
ワシントンで14日から開かれる第1回緊急首脳会議(金融サミット)は20カ国・地域が参加するため、「発言の場、時間がどれだけ取れるか分からない」(首相周辺)のが実情だ。金融危機の発生源である米メディアにだけでも露出度を高めようとの狙いのようだ。
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