更新日時: 2008年11月15日(土) AM 07:11
●群大、小児科医引き揚げ
 群馬大医学部附属病院が、小児科医を派遣している複数の病院に派遣数の縮小方針を伝えていることが十四日分かった。出産、開業などで年度末に、派遣を含めた小児科医七十七人のうち十人を超える離・退職が見込まれるため。新臨床研修制度の影響で医師が減る中での近年にない大量退職で、附属病院が担う三次救急の機能や、教育機関としての役割を維持できないと判断した。常勤医二人の引き揚げを打診された館林厚生病院は、入院はもとより外来診療にも支障をきたすと懸念している。

 附属病院には小児科医二十人が勤務しているほか、県内十二病院、県外二病院に計五十七人の小児科医を派遣している。このうち十数人の医師が産休、開業などで年度末に病院を離れ、新たに確保できるのは後期研修医を中心に五人程度にとどまる見通しという。

 附属病院は検討中であるとして派遣の縮小先を明らかにしていないが、館林厚生を含めた数病院から六人前後を引き揚げるとみられる。

 小児科の荒川浩一診療科長(同大大学院教授)は「二次救急からの患者を引き受ける使命がある上、教育・研修機関としての役割を果たさなければ新たな医師が育たない」と説明。また、小児科医の絶対数の不足を踏まえ「将来的には、地域の核となる病院に重点的に小児科医を派遣するような形になることが望ましい」との考えを示した。

 館林邑楽地区で唯一、小児科の入院病床を備える館林厚生は常勤医三人のうち二人が引き揚げとなる可能性がある。病院を運営する邑楽館林医療事務組合管理者の安楽岡一雄館林市長は「入院が受け入れられないとなれば公的病院としての役割が果たせなくなる」とし、現状維持を要望している。

 県もこうした状況を把握。地域ごとに基幹病院が輪番制で担当するなどして対応している夜間小児救急医療体制への影響も懸念し、対策を検討する。
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