エルサレム(CNN) イスラエル軍は13日、パレスチナ自治区ガザからイスラエル領内へのロケット弾攻撃などを理由に、国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)がガザに供給している燃料、食料などの搬入を拒否した。この影響で、ガザ唯一の発電所が稼動中止に追い込まれたとみられる。
支援物資を載せたUNRWAのトラック30台は同日朝、ガザに到着する予定だった。イスラエル国防省の報道官は、ガザ境界付近でテロの恐れがあるため、物資の輸送は今後も遅れる可能性があると話している。
イスラエルとガザを実効支配するイスラム原理主義組織ハマスとの間では、今年6月に停戦が成立した。しかしイスラエル軍は今月4日、ガザからイスラエルへ向かう地下トンネルを発見したとしてガザへ侵攻し、トンネルを爆破。ハマス部隊との間で、停戦後初の戦闘となった。ハマスは報復として、イスラエル側にロケット弾を撃ち込んだ。これに対し、イスラエルはガザ境界を封鎖したが、不可欠の人道支援物質については輸送を認めていた。
UNRWAは、ガザ住民が翌日から食料なしの生活を強いられるとして、イスラエルを非難。「物資の供給が止まれば過激派の活動をあおることになる」と警告している。