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韓ロ首脳会談:戦略的パートナー関係に格上げへ

北朝鮮を経由するパイプライン建設を推進

 李明博(イ・ミョンバク)大統領とドミトリー・メドベージェフ・ロシア大統領は29日午後(現地時間)、モスクワのクレムリン大宮殿で首脳会談を行った。両首脳は両国関係について、経済だけでなく政治・外交・国防などすべての分野にわたって実質的な協力を拡大する「戦略的協力パートナー関係」に格上げする、という内容を盛り込んだ共同声明10項目を発表した。

 両首脳は会談で、早ければ2015年から少なくとも年間750万トン(韓国の総需要の20%)のロシア産天然ガス(PNG)を韓国に導入する事業を推進することで合意した。このため、両国の国営企業である韓国ガス公社とロシアのガスプロムは、両首脳が出席する中、ロシア国境から北朝鮮を通過し韓国へとつながるガスパイプラインの建設に関する共同研究などの内容を盛り込んだ了解覚書を締結した。

 この事業は、30年間の天然ガス購入額(900億ドル=約9兆3528億円)と北朝鮮を経由するパイプライン建設費(PNG推進時)を含め総額1000億ドル(約10兆3920億円)に上る超大型経済協力プロジェクトだ。ロシアのガスプロムは、既に北朝鮮の長官クラスの幹部とガスパイプライン建設問題をめぐって接触しており、肯定的な反応を得ていることが分かった。

 また両首脳は、北朝鮮の羅津とロシア沿海州のハサンを結ぶ鉄道の改修・補修事業や、韓半島(朝鮮半島)縦断鉄道(TKR)とシベリア横断鉄道(TSR)の連結など、韓国・北朝鮮およびロシアの三角経済協力事業を積極的に推進することとした。大統領府(青瓦台)の李東官(イ・ドングァン)報道官が明らかにしたところによれば、李大統領がウラジオストク周辺に韓国専用の港を開発する意思を表明すると、メドベージェフ大統領は関係機関の長官に直ちに検討を指示したという。

モスクワ=朱庸中(チュ・ヨンジュン)記者

宋義達(ソン・ウィダル)記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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