白頭山で一体何が…?「中国化作業」進行中
北朝鮮の有事の際に介入を狙う中国の軍事訓練や、中朝国境の白頭山(中国名・長白山)を中国化しようとする動きが露骨化してきている。今年、中国軍は白頭山での軍事訓練を繰り返し実施しており、現地当局も開発を名目に白頭山一帯で工事を行っている。
中国の開放軍報は先日、「瀋陽軍区所属の車両(オートバイ)化歩兵旅団は今月初め、白頭山の麓(ふもと)で兵種間合同訓練を実施した」と報じた。同紙は「兵力・車両・実弾を一部動員していたこれまでの訓練とは違い、今回は全兵力と軍備を動員、訓練の進度や季節の変化に対応できる訓練を実施した」としている。
中国のある軍事消息筋は「白頭山で行われている軍事訓練は、これまで以上に積極的にメディアに公開されているようだ」と語るものの、その意図は分からないとしている。これについてある中国専門家は「中国は北朝鮮のミサイル発射以降、関係がぎくしゃくしている北朝鮮に対し警告を発しているのだろう」と分析する。
また中国は最近、白頭山の登山口にあるホテルの立ち退き・移転問題でホテル投資者らからの反発を受けている。撤去通知を受けたホテルの中には、韓国人が投資したものも含まれている。
立ち退きは今年4月に予告されていたが、管理委員会は先日ホテル側に送った通知で「白頭山を世界自然遺産に登録するため、登山口の内側にある宿泊施設や飲食店は年末までに立ち退かなければならない」と期限を設けた。その際に管理委員会は立ち退きによる損失を補償するとしている。しかし、ホテル投資者らは、中国吉林省政府から取り付けたホテル運営期間の約束が7-30年残っており、一方的な立ち退き通知に反発している。
こうした白頭山を「中国化」しようとする中国の開発はあらゆる方面で進められている。中国・吉林省撫松県では空港の建設が進んでいる。白頭山に隣接する地域には環状道路が作られており、外側では二道白河鎮と和竜市をつなぐ東辺道鉄道が建設中だ。着工はまだだが、白頭山の北の麓には17のスロープと、9つのリフトを備えた中国最大規模の仙峰スキー場の建設計画も決まっている。2018年冬期オリンピック誘致も推進する予定だ。
管理委員会はこうした開発事業について「観光産業を活性化し、地域経済を発展させるためのもの」と説明する。しかし中国側はミネラルウォーター・高麗人参・蜂蜜といったこの地域の特産品を大々的に「長白」ブランド化しようとしており、白頭山の中国化作業を組織的に進めているのでは、との疑惑が取りざたされている。
北京=チョ・ジュンシク特派員
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