【石原知事会見詳報】（１）「都合いい時だけ地方分権は無理」 (3/5ページ)

　−いつごろまでに結論を出すのか

　「結論はそう簡単に出ませんよ。ただやっぱり、１回、機能としての検証をする必要があるからね。そこでやっぱり新しい政策が出てくるんじゃないでしょうか」

　−政府・与党で定額給付金の方針が打ち出されたが、区市町村の窓口の混乱が指摘されている。政策の効果、自治体の対応についてもどう考えるか

　「たまたまおととい、首都圏の８都県市のサミット（８都県市首脳会議）がありました。そこでもこの問題が出てきましてね。中にはこんなものはダメだ、１回白紙に戻せという強い異論もありましたけど、なかなかそうもいかないだろうと。しかし、世論調査で６０％がそんなものいらないと言っている報告もあるが、しかし、調査は調査で限られたものでね。だいたい、お金くれるっていうのにいらないって言う人はいないわけだからね。そらね、何らかの効果があるでしょう」

　「ただやっぱりその配分と言いましょうかね、運用ってのは非常に難しいと思うんですね。それでまあ、ああいう言い方してバサっとね、区市町村に任せるって言われてもこれほんとに困っちゃうんでね。まあ、中にはね、川崎市の阿部（孝夫）市長の、各窓口で地方自治体に税務署があるわけだから、所得加算で切ったらいいんじゃないかという案もありました。とにかくね、各地方自治体に任せると言われてもこれ本当に困るんでね」

　「ニュースでも見たけどね、全国市長会会長の秋田の（佐竹敬久）市長さんが、困ると。とにかく国が決めてくれないと私たちやりようがないんだってって言ってましたがね、ちょっとそういう点はずさんですな、やっぱり。ですからね、これからどうなんでしょ。こういうの実行される時に、うーん、国がもうちょっと指針を示さんとですね、要らざる混乱が起こる可能性はあると思いますね。もっと整備した形でアナウンスしてもらいたいですな、ほんとに」