I am Alpha and Omega, the beginning and the end, the first and the last.
我はアルパなり、オメガなり、最先<いやさき>なり、最後<いやはて>なり、始めなり、終わりなり



■ゼノギアスの舞台
『ゼノギアス』は、「エピソード4と5に断片的に2、3がくっついた作品」とのこと。
続編(前編)的な位置づけの『ゼノサーガ エピソード1』の舞台は、『ゼノギアス』の「エピソード1」と時代的には合致するが、 やはり完全にイコールとはならないようである。
そもそも『ゼノサーガ』シリーズは、『ゼノギアス』の世界観を「解体リセットして再構築した」作品群。
EPISODE 1:星間戦争時代 (15000年前)
EPISODE 2:原初の時代 (10000年前)
EPISODE 3:セボイム文明期 (4000年前)
EPISODE 4:ソラリス戦役期 (500年前)
EPISODE 5:劇中 (創始暦9999年)
EPISODE 6:その後




■キャラクター紹介 Characters
 『スクウェア公式 ゼノギアス設定資料集』を参照しています。

  ウォン・フェイ・フォン   Wang Fei Fong 接触者
  • 18歳。ラハン村のリー村長宅で暮らす動物好きの優しい青年。 絵を描くこととと武術に長けている。
  • 1万年前、アベルという少年が、事象変異機関ゾハルに取り込まれた「波動存在」に接触したことで、"接触者"として転生を繰り返すことになる。
  • 解離性同一性障害者であり、3つの人格が存在する。

☆第1人格=基礎人格:"臆病者"
 本来のフェイの人格だった。"イド"が形成されてから10ヶ月後、グラーフ来襲に際し、フェイが力を暴走させたことで、母カレンが死亡する。 フェイの基礎人格は、代理人格である"イド"にその責任を押し付け、"臆病者"となって"殻"の中に閉じこもってしまう。
 以後、"臆病者"は、精神年齢4歳のまま、母がミァンとなる前までの幸せに満ちあふれた時を何度も再生し、その中で生きている。


☆第2人格=代理人格:"イド"
 4歳の時、ミァンとして覚醒したカレンが、フェイを"接触者"として覚醒させるために行った精神接合実験を通して受けた陰性外傷(ネガティヴ・トラウマ)によって生み出される。  母親の死を押しつけ、基礎人格が"臆病者"と化して以後は、"イド"がステージに上がったままとなる。
 グラーフに連れ去られ、暗殺者としての訓練を受けた"イド"は、グラーフと共に行動し、エルルを壊滅させる(「エルルの悪魔」)など、憎悪に満ちた破壊的な性格と力を、周りのすべての者に対して発露していった。
 15歳の時、グラーフと対峙した父カーンの手により、"イド"はフェイの深層意識に封印され、同時に初期化された模擬人格("フェイ")が作り出される。 "イド"は記憶管理はできるが、下位人格となってしまったため、思うようにステージに上がる("フェイ"の人格を制御する)ことはできない。 それゆえ、"イド"は"フェイ"の精神的エネルギーが弱まったときにだけ発露する。
 そして、フェイ18歳の時、親友ティモシーが殺されたことが引き金となり、"イド"が再び覚醒することとなる。物語はここから始まる。


☆第3人格=模擬人格:"フェイ"
 15歳の時、父カーンの手によって代理人格"イド"が封印され、フェイの人格は初期化された。そこに、それ以後のみの経験(記憶)から模擬人格が作り出されていった。これが現在のフェイである。
 この模擬人格は、普段は表面化しているものの、記憶を管理することはできない。それゆえ、自分の中に、別の人格があることも知らないでいる。 また、ラハン村でのたった3年間の生活の間で、人の反応を学習することによって獲得された未発達の人格であるため、突発的事態や情動に対して対処しきれなくなることがある。



アベル [1万年前・原初の時 〜 Episode 2]
エルドリッジ墜落時には、"接触者"であるがゆえに、唯一死を免れた。
現人神として君臨する天帝カインに反発。カインはアベルを殺そうとするも、"対存在"であるエレハイムが身代わりとなって死ぬ。
キム [4000年前・セボイム文明期 〜 Episode 3]
連邦医務局医師として働くかたわら、ミァンの援助を受けながら、連邦大学院時代に進めていた分子機械学の研究を再開。 3年後の感謝祭の日に、ナノマシン群体「エメラダ」を形成した。 エメラダを奪取すべく軍部が介入した際に、恋人エレハイム(連邦医務局看護婦)が死亡。キムはエメラダを凍結し、行方をくらませる。
ラカン [500年前・ソラリス戦役期 〜 Episode 4]
幼い頃離れ離れになったソフィア(ニサン正教教母)と再会。ソラリス戦役が勃発する中、カレルレンの薦めでソフィアの肖像画を描き始める。
その翌年、ソフィアの死亡という現実に直面したラカンは自失状態になり、シェバトに囚われていたミァンを解放。彼女にそそのかされ、ゾハルへと向かう。
フェイ [劇中 〜 Episode 5]
父ウォン・カーン、母カレンの一子として誕生。3年前、"仮面の男"(=ワイズマン)によってラハン村リー村長の元に運び込まれて以後、ここで生活している。

 

 

  エレハイム・ヴァン・ホーテン   Elehayym Van Houten 対存在
  • 18歳。ゲブラー火軍突入三課に所属。階級は少尉。
  • 原初より、"対存在"として転生している。

 1万年前のアベルとの接触により人の特性(母性)を持った波動存在は、その特性を第8世代生体コンピュータ・カドモニの中で具現化。 カドモニの中で形成された「オリジナル・エレハイム」は、エルドリッジ墜落により、自己修復プログラム「システム・ハッワー」を起動する。 その過程で生み出された「オリジナル・ミァン」こそが、ヒトの"母"となった。
 オリジナル・ミァンは、原初のヒトを管理するために、自己の複製2体「エレハイム」「ミァン」を分化する。  この、"母"の主体としての「エレハイム」こそ、最初のエレハイム(エリィ)である。  エレハイムは、原初より"接触者"と同時に"対存在"として転生し、常に"接触者"を守るために死亡している。 自己犠牲の傾向が強いことは、アベル少年の母親への回帰願望(母性)が色濃く受け継がれている所以である。



エレハイム [1万年前・原初の時 〜 Episode 2]
人々の思想や行動を管理規制する天帝カインにアベルが対立。 アベル殺害計画を企てるカインを説得する(エレハイムは、カインにとっても"母"としての存在)も失敗。 結果として、アベルを身を挺してかばったエレハイムが死亡する。
エレハイム [4000年前・セボイム文明期 〜 Episode 3]
首都セボイムの大学病院(連邦医務局)の看護婦。 恋人キムの作り出したナノテクノロジーを奪おうとする軍部の突入を、自らの命と引き換えに阻止した。
ソフィア(エレハイム) [500年前・ソラリス戦役期 〜 Episode 4]
ニサン正教初代教母。ソラリス戦役勃発時には「聖母」として人々に敬愛される。
ニサンが参戦し、シェバトの陰謀により地上軍がソラリス軍に重囲されると、ソフィアは空中戦艦エクスカリバーで敵の主力メルカバーに特攻した。 ニサン教母として人々を戦乱から救いたいという気持ちと、最愛の人ラカンに「生きて」欲しいという願いゆえの行動だった。
エレハイム [劇中 〜 Episode 5]
ソラリス第1級市民層で、父エーリッヒ・ヴァン・ホーテン、母メディーナの一女として誕生。自分の容姿が地上人に近いことにコンプレックスを持っている。
13歳の時、ユーゲントに入学。感情を抑圧してしまう性格は、 17歳の時に起きた、過調合ドライブ摂取による障害事件で一層強まることになる。

 

 

  ミァン・ハッワー (ミァン0998)  Myyah Hawwa オリジナル・ミァン補体
  • ラムサス総司令官の補佐官として常に行動を共にしている。階級は中佐。 ユーゲント時代に知り合ったラムサスとは恋人としての付き合いもある。
  • カレルレンとも密接なつながりを持ち、M<マラーク>計画などの推進を補佐。
    また、ソラリス守護天使の一人として、"処刑人<エクスキュージョナー>"の役割も担う。その戦闘能力は計り知れない。
  • オリジナル・ミァンの補体であり、覚醒という方法で生き永らえる。

 "対存在"であると同時にオリジナル・ミァンの主体でもあるエレハイムを補う存在(補体)。「Elehayym」を裏返すと、「Myyah ele」(ミァン、ここに存在せり)となる。
 デウスシステムの"兵器"としての特性を備えたミァンは、デウス復活のパーツとしてヒトを完成体へと導くために、その進化を管理・誘導する。 パーツとしてふさわしくないと判断すれば、ためらいなく文明を滅亡させ、より高度な進化を求める。デウスの完全なる復活のために"接触者"とその"対存在"を確保することも目的の一つだが、その時代が"不適当"である場合は、2人の生死も厭わない。

 "接触者"及び"対存在"が転生という方法で生き永らえるのに対し、補体としてのミァン因子は、すべての女性に内在している。現段階で覚醒しているミァンが死ねば、世界のどこかで次のミァン因子が覚醒するよう遺伝子にプログラムされている。覚醒した女性は、それまでのミァンすべての記憶を受け継ぎ、元の女性の人格は永久に封印される。
 原初から現在まで、約1万年の間に998回の覚醒(+エリィの覚醒)が行われている。



ミァン0000 [1万年前・原初の時 〜 Episode 2]
カインら原初のヒトの管理者として行動していた。カインによるアベル殺害(結果としてのエレハイム死亡)も黙視。
ミァン0661(双子) [4000年前・セボイム文明期 〜 Episode 3]
双子が同時覚醒。
この時代、ヒトの知能レベルはピークに達していたが、肉体的には遺伝子異常が多く、また短命であった。 デウスのパーツとして不適合と判断したミァンは、大統領に取り入り、全面核戦争勃発へと導く。
それとは別に、キムのナノテクノロジー研究に目をつけ、種の進化に利用しようと彼に資金及び研究施設を提供。 キムの完成させたナノマシン群体「エメラダ」を狙うも、失敗に終わった。 その後、予定通り核戦争が勃発。一部のヒトと原住生物を除き、死滅した。
ミァン0970 [500年前・ソラリス戦役期 〜 Episode 4]
ガゼル法院を管理し、ソラリスを陰で支配していた。しかし、この時代のヒトも不適合種と判断したミァンと、デウス復活を画策する法院とは反目し合うことになる。
法院により、シェバトに囚われの身となったミァンは、そこで、ソフィアを失い自失状態だった"接触者"ラカンと出会い、彼をゾハルへと導く。 "対存在"なきまま"接触者"が不完全な接触を行ったことで、ミァンの狙い通り、ラカンはグラーフへと変貌し、果たして、世界は「崩壊の日」を迎えた。
ミァン0996 [40年前]
カレルレンと共に第5世代M計画を推進。肉体の老化による寿命によって死亡。
ミァン0997(カレン) [14年前]
フェイ4歳の時、母カレンが覚醒。
我が子が"接触者"であることに気づき、フェイに過酷な精神接合実験を繰り返す。 "接触者"との融合を求めるグラーフを呼び寄せ、フェイが自身の力の暴走により危険にさらされた瞬間、 本来のカレンとしての人格が戻り、フェイをかばって命を落とす。
ミァン0998 [劇中 〜 Episode 5]
ソラリス第2級市民層に暮らす少女が覚醒。
ミァン0999(エリィ) [劇中 〜 Episode 5]
デウス復活時に、"対存在"エリィが「最後のミァン」へと覚醒。 主素子ペルソナ(オリジナル・ミァン)の分化体としてゾハルに帰還するのは、補体ではなく主体でなければならない。
  • 「あら、強いわね……ふふ……さあ、もう一度最初からよ。今度は勝てるかしら?」

 

  カレルレン   Karellen 神の創造主
  • ソラリスの実質的指導者であり、天帝カイン及びガゼル法院をも掌握している。
  • デウス復活計画「プロジェクト・ノア」、およびM<マラーク>計画の推進者。また、天帝カインのコピー「0808191ラメセス」の生みの親。
カレルレン(34歳) [500年前・ソラリス戦役期 〜 Episode 4]
シェバトの賢者トーラ・メルキオールに師事し、ナノテクノロジーを学ぶ。のちにこの技術を、ソラリスの知識と科学力を駆使して究め、自らの体に「延命措置」を施した。

ソラリス戦役でソフィアを失ったカレルレンは、「神の不在」を確信すると共に、自らの手で神を創り出すべく、デウス復活計画「プロジェクト・ノア」を打ち立てる。彼の延命措置も、デウスの復活の刻まで事故の存在を維持するためのものである。
なお、シェバトのゼファーをはじめとする長老議会連にも延命措置を施しているが、これはソラリス戦役でシェバトがニサン裏切ったことに対する私怨であると同時に、地上世界で最も進んだ科学技術を持つシェバトを、地上人から隔絶する目的もある。
カレルレン(534歳) [劇中 〜 Episode 5]
デウス復活計画「プロジェクト・ノア」、およびM<マラーク>計画を推進。また、天帝カインの延命措置やガゼル法院のデータ化を行うのに加え、カインのコピー「0808191ラメセス」の創造も成し遂げた。
  • 「神<デウス>は結果のみを求めている。過程なぞ、どうでもいいのだ」
  • 「この世界に神が存在しないのならば、私がこの手で創り出してやる!」
  • 「これは私<ヒト>のエゴではない。波動<神>の意志なのだ」

 

  天帝カイン   Emperor Cain 原初のヒト
  • ソラリスの最高統治者。
  • ガゼル法院の長であり、カドモニから生まれた"原初のヒト"13人の中で、唯一現代まで生存。法院を含め、ヒトに対し絶対的な力を誇る。
天帝カイン [1万年前・原初の時 〜 Episode 2]
現人神として君臨するカインに、アベルが対立。アベル殺害計画を実行に移した(結果はエレハイム死亡)。
天帝カイン [劇中 〜 Episode 5]
不死であるが、自らの肉体をヒトの変革のための被験体として提供してきたこともあり、その容姿はかなり変容し、肉体も限界に近づいている。カレルレンによって延命措置を施されているものの、もはやカインには、その存在を維持するだけの力しか残されていない。

「福音の却<とき>」(デウスの自己修復プログラムにおける最終段階期間)の訪れによるヒト滅亡の可能性を危惧し、"接触者"の力を見極めるために、シタンにフェイ監視の密命を告げた。
その後、フェイを「アーネンエルベ」(デウスシステムの構成部品として運命づけられたヒトを、その呪縛から解き放つことのできる者)と結論づけたシタンに同意。ヒトの運命を"接触者"フェイに託す決意を固めるが、この思いこそが、ガゼル法院及びカレルレンにとって弊害となり、決定的な対立へとつながっていった。
  • 「忘れたか? お前達が私に従属するものであるということを。このまま消し去ってやってもよいのだぞ?」

 

  ガゼル法院   Board of GAZERU 原初のヒト
  • 原初に生成されたアニムス原体であり、ソラリス統治機関の中枢を構成する12人の元老院(現在は8人)。
  • デウスを復活させ、支配領域を他の惑星にまで広げる野望を持つ。 同時に、デウス復活の日に備え、神の手足となるべき天使の軍団「アイオーン」を創り出す「M<マラーク>計画」を推進している。
ガゼル法院(アニムス原体/12人) [1万年前・原初の時 〜 Episode 2]
天帝カインとともに、原初の刻に生成された12人のアニムス原体。
ガゼル法院(データ/8人) [500年前・ソラリス戦役期 〜 Episode 4]
ソラリス戦役にて4人が死亡、さらに「崩壊の日」に全員が死亡するが、カレルレンの手で8人の記憶データがSOL-9000に移植される。数値化されたことでより高度な論理的思考を手に入れた。
ガゼル法院(データ/8人) [劇中 〜 Episode 5]
自らの肉体を手に入れるべく、アニマの器に同調する者を捜している。法院には、ヒトにプログラムされた身体変異を起動させるシステム「ゲーティアの小鍵」の施行権利があるが、それは天帝カインによって抑制されていた。 だが、「福音の却<とき>」を迎え、すべてのアニマの器が起動し、さらにカインがラムサスに殺害されたことで、「ゲーティアの小鍵」はついに起動することとなった。
  • 「その光景はお前が生み出したもの……。その声はお前を呪う声……忌々しや、触れ得ざる者……神の愛し子たる、我々の悲願をはばむ者……捕らえよ……滅せよ……神の炎で焼き尽くせ……」
  • 「神の使徒。多いにこしたことはない……」
  • 「"カイン"を滅する者は、"カイン"のみ……」
  • 「何の為のその存在か……出来損ない……」
  • 「さあ、ヒトよ。神の目醒めを称えるのだ」

 

  カーラン・ラムサス (0808191ラメセス)  Carlin Ramsus 相殺存在
  • 24歳。守護天使の一人であり、ゲブラーの実質的最高司令官。
  • カレルレンによって生み出された、天帝カインの相殺存在。人工生命体であるため、精神状態が不安定。
0808191ラメセス(=天帝カイン) [24年前]
カレルレンによるホムンクルス(人工同調者創造)計画によって生み出された人工生命体であり、 天帝カインのコピー。識別コードを「0808191ラメセス」という。
ヒトに対して絶対的な力を行使する天帝には、通常手段では手を下すことができない。そのため、カインと同等の力を持つ(カインの力を中和できる)"相殺存在"として、0808191ラメセスは生み出された。
カーラン・ラムサス(0808191ラメセス + カーラン・ベッカー) [14年前]
0808191ラメセスは、ミァンに覚醒したカレンによって、第一次成長期の段階(人型を成す前)で"塵<ごみ>"として、棄物処理場に捨てられる。
そこで、偶然迷い込んだ第2級市民、カーラン・ベッカー少年を殺害し、融合。ラムサスの外見は、天帝カインとベッカー少年の2人の影響を受けている。

その後、ラムサスはベッカー少年のIDを利用し、ユーゲントに入学する。なお、彼が現在の地位を得ているのは、本人の実績によるものである。
カーラン・ラムサス(0808191ラメセス + カーラン・ベッカー) [劇中 〜 Episode 5]
ラムサスが"接触者"であるフェイを憎んでいるのは、フェイの存在によって、自らの「"接触者"に代わる人工同調者」としてのアイデンティティが失われ、結果的にそれがミァンによって捨てられる原因となったためである(エルル大粛清時における"イド"に対するトラウマも一因としてある)。
しかし、それさえもが、フェイへの憎悪心を、オリジナル(天帝カイン)に対する嫉妬心へと転換し、カイン暗殺へ導くための、カレルレンとミァンの巧みな感情操作によるものであった。
  • 「天帝の力を持ち、神の代弁者として、絶対的な行使力を持った存在として、俺は生まれるはずだった。なのに……、すべて貴様のせいで !!」

 

  グラーフ   Graf 力の求道者
  • ゾハルとの不完全な接触により分裂したラカンの人格であり、世界を「崩壊の日」へと導いた強大な力の持ち主。
  • 肉体喪失後はフェイの父・カーンに憑依。
グラーフ(=ラカン) [500年前・ソラリス戦役期 〜 Episode 4]
エレハイム(=ソフィア)が欠けていた上、"接触者"(父性)として精神的に不完全だったラカンが、ミァンに誘導されて、ゾハルと接触したことで、力が暴走。常に力を求めるグラーフという存在を生み出した。
グラーフはディアボロス軍団(エルドリッジに搭載されていたデウスの初期型機動端末兵器)を覚醒させ、怒りのままに世界を「崩壊の日」へと導いた。結果として、この時ヒトの98%が死滅した。

ラカンの死により肉体を失うも、グラーフは別個の残留思念となって他人の意識に憑依することで、自己の意識を持続させていった。なお、グラーフと分かたれた元のラカンの精神こそが、のちのフェイへと転生する。
グラーフ(=カーン) [3年前]
14年前、フェイの父ウォン・カーンに勝利した際、"イド"として覚醒したフェイを連れ去り、彼に暗殺技術を教え込む。 3年前のカーンとの再戦で、カーンへの憑依に成功した。
グラーフ/ワイズマン [劇中 〜 Episode 5]
現代の"接触者"であるフェイとの融合を求め、完全なる力を得るべくゾハルとの結合を目論む。

ラカンの意志(憎しみ)を体現するグラーフだが、限られた時間だけ、カーン本来の人格に近い「ワイズマン」が表面化する。破壊を欲するグラーフに対し、ワイズマンとなっている時は、世の救済を求めている。
  • 「母なる神を……滅ぼすのだ」
  • 「我の拳は神の息吹! "墜ちたる種子"を開花させ、秘めたる力をつむぎ出す !! 美しき滅びの母の力を!」

 

  シタン・ウヅキ (ヒュウガ・リクドウ)  Shitan Uzuki 医師
  • ラハン村の外れの山頂で暮らす医師。みんなから「先生」として慕われている。 妻にユイ、娘にミドリがいる。機械いじりが好き。
  • 幼い頃に祖父・キッカに師事し、剣術を修得。5年前に諸事情から剣(「白壇」「黒壇」)を封印した。
  • ソラリスの守護天使の一員であり、天帝カインの密命を受けてフェイを監視している。
シタン・ウヅキ(ヒュウガ・リクドウ) [劇中 〜 Episode 5]
ソラリス第3級市民層にて、父リクドウ・ショウキ、母ルリの第9子として誕生。
幼い頃から天才的な才能を発揮し、15歳でユーゲント入学。20歳で守護天使に着任した。 22歳のときにユイ・ガスパールに出会い、強い恋愛感情を抱く。その後結婚。

ヒュウガ26歳のとき(3年前)に、天帝から、"接触者"であるフェイがアーネンエルベとしてふさわしいかどうかを見極める密命を受け、地上へ。 「シタン・ウヅキ」を名乗る。その後も、シタンは報告のために、たびたび天帝のもとを訪れている。

 

  ビッグ・ジョー   Big Joe もと芸能人
  • 本名は「ジョー力石」。36歳(+4000年)。セボイム文明時代からの生き残り。
ビッグ・ジョー [4000年前・セボイム文明期 〜 Episode 3]
セボイム文明時代の国民的英雄で、受賞作家、格闘技の王者、カーレーサー、歌手など、様々な方面で類稀なる才能を発揮する。
20代の終わり頃から自らの延命、肉体保存に興味を示すようになり、多数のクローン研究機関や冷凍睡眠業者への資金援助を行った。

ある日、コールドスリープ施設の視察に訪れたジョーは、ひょんなことからコールドスリープリアクター内に入り、係員のミスによってそのまま急速冷凍されてしまう。 当時はまだ解凍技術が確立されていなかったため、ジョーの肉体は来るべきその日まで永久凍結されることとなってしまった。
その後、セボイム文明は滅亡。ジョーは解凍されることのないまま永遠の眠りについた。
(ちなみに、彼が冷凍睡眠処置を施された経緯については、一般的には、「受賞会場で後頭部を痛打した事によって昏睡状態となってしまった為である」と伝えられている)
ビッグ・ジョー [500年前・ソラリス戦役期 〜 Episode 4]
依然として睡眠中。
ビッグ・ジョー [劇中 〜 Episode 5]
魔の事件から4000年後、ジョーの眠るリアクターは、セボイムの遺物の一つとして発掘されるものの、粗大ゴミと認識されて海へ投棄されてしまう。 リアクターは多島海エリアにある孤児院島の海岸に漂着。そこに住むデビー少年(当時8歳)たちによって発見され、封印が解かれた。
冷凍状態のまま砂浜に放置されるジョー。しかしそのとき奇跡が起こった。砂熱の自然解凍によって、ジョーは4000年ぶりに冷凍睡眠状態から目覚めたのである。
突如復活した太古の冷凍人間に驚き逃げ去るデビー少年たちを尻目に、何を思ったかジョーはいきなり海へとダイブ。そのまま遥かイグニス大陸まで遠泳を果たした。

その後、方々を転々としたジョーは、芸能活動を再開するための資金稼ぎとして、セボイム遺跡内でショップを経営している。

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