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韓国経済:ウォン安政策の悪循環が表面化(下)

◆誰のためのウォン安か

 ウォン安政策のもう一つの問題点は、輸出主導の大企業には高収益をもたらすが、庶民層の生活苦に拍車をかける「両極化」減少を招くことだ。1-3月期の実質国民総所得(GNI)が昨年10-12月期に比べ1.2%のマイナスとなったのはウォン安も一因ある。

 1-3月期の国民総生産(GDP)は205兆ウォン(約20兆8900億円)だったが、取引条件悪化による貿易損失(貿易過程で国外に流出した所得)が27兆ウォン(約2兆7500億円)に達し、実際に国民の手に渡った所得(海外株式投資の配当金2兆ウォン〈約2040億円〉を含む)は180兆ウォン(約18兆3400億円)にとどまった。

 韓国銀行経済統計局のシン・チャンシク次長は「原材料価格の急騰が第一の要因だが、ウォン安が輸入価格の上昇を招き、所得減少効果を増幅させた」と説明した。

 このような実質所得減少は、消費低迷につながり、内需を冷え込ませる。1-3月期の民間消費は昨年10-12月に比べ0.4%増にとどまり、増加率は昨年7-9月期の1.3%、昨年10-12月期の0.8%に続き鈍化傾向を示している。

 韓国シティバンクのエコノミスト、オ・ソクテ氏は「ウォン安政策は貨物トラック運転手(庶民層)の所得がサムスン電子など輸出主導の大企業に移行する結果を生む。政府がウォン安政策を放棄した2005年以降の内需回復を振り返る必要がある」と指摘した。

 LG経済研究院のオ・ムンソク常務は「物価上昇による最大の被害者は庶民層だ。成長率の目標値を下方修正してでも、インフレ期待心理を抑える方向で政策を立て直すべきだ」と分析した。

金洪秀(キム・ホンス)記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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