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明成皇后の孫と殺害犯の子孫「110年ぶりの謝罪と許し」

 日本浪人によって命を奪われた明成(ミョンソン)皇后の孫と、皇后殺害に関与した「浪人」の孫が手を握り合った。

 10日昼、京畿(キョンギ)道・南揚州(ナムヤンジュ)市・金谷(クムゴク)洞・洪陵(ホンヌン)。

 高宗(コジョン)の息子・義親王の9番目の息子、李忠吉(イ・チュンギル・67)さんの前に、明成皇后の殺害に関与した国友重章の外孫・河野龍巳さん(84)が頭を下げた。

 李さんが河野さんの手を強く握った。

 李さんは「祖母を殺害した浪人の子孫が謝罪してくれるのはうれしいが、皇后を殺害した、痛切な歴史を忘れてはならぬ」と述べた。

 この日は英親王の忌日。米ニューヨークに住む李さんはこの日、洪陵の近くにある英園(英親王墓)で、叔父に当たる英親王の祭享(王室の祭事)に出席した後、洪陵を訪れた。

 この日「明成皇后を考える集い」の会員10人とともに英親王の祭享に参加した河野さんは、全州(チョンジュ)李氏の一部の宗親らから冷遇を受けた。

 「皇后を殺した殺人犯の子孫がわざわざここに足を踏み入れるのか。とっとと出ていけ」。と声を荒げる宗親もいた。

 しかし、祭享を終えた李学周(イ・ハクジュ)英園奉享会会長は、彼らに弁当を渡した。「せっかく来た客だから、食事の接待くらいはすべきだと考えた」と述べた。

 思いがけぬ“歓待”を受けた河野さんは「許してくれなかったら(今回の訪問が)何の意味もなさなかったので、気をもんでいた」と話し、笑顔を浮かべた。

 河野さん一行は、洪陵を参拝した後、京畿道・驪州(ヨジュ)にある明成皇后の生家を訪問した。

キム・ギチョル記者 kichul@chosun.com

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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