Print this Post Article Lists Back

韓ロ首脳会談:プーチン首相、会談に50分遅刻

「外務次官の出迎えは失礼」との指摘も

 李明博(イ・ミョンバク)大統領は29日、モスクワのクラウン・プラザ・ホテルで行われた「韓ロビジネス・フォーラム」で、「両国間の戦略的な協力関係を構築するための基盤として、鉄、エネルギー、緑化の3分野の“新シルクロード”を整備していこう」と述べ、場内から盛大な拍手を浴びた。「鉄のシルクロード」はロシアのシベリア鉄道と韓半島(朝鮮半島)縦断鉄道の連結によって鉄道の大動脈を築くこと、「エネルギーのシルクロード」はロシアのエネルギー資源と韓国の技術力を結び付けること、「緑のシルクロード」はロシア沿海州の農地で韓国の営農技術や効率的な経営体系を導入することを指す、と李大統領は説明した。また、李大統領は「わたしは現代建設のCEO(最高経営責任者)として、モスクワや極東・シベリアに無限の潜在力があることをじかに見て、資源・エネルギーや石油化学、天然ガス開発などの事業を進めた」と、ロシアとの関係を強調した。

 この後行われた首脳会談で李大統領は、ロシアのメドベージェフ大統領に対し、シベリア鉄道と韓半島縦断鉄道が描かれた地図や現況を示すパネルを見せ、「シベリア鉄道と韓半島縦断鉄道に沿って、ロシアの天然ガス・パイプラインを韓半島まで延ばすことができれば、経済的に大きなメリットになる」と述べた。

 また、首脳会談後に行われたプーチン首相との会談では、エネルギー分野での協力について話し合った。この会談はプーチン首相側の都合により、当初の予定よりも50分遅れで始まった。これについて大統領府の関係者は、「プーチン首相は“米国から広がった金融危機を克服するため、500億ドル(約5億1900万円)の緊急支援を生中継で発表することになったため、会談を少しずらしてほしい”と事前に了解を求めてきた。李大統領はクレムリン宮殿の迎賓館で別のスケジュールを消化した後、プーチン首相が到着する時間に合わせて首相官邸の迎賓館へ向かった」と説明した。また、韓国大使館の関係者は「プーチン首相側が1週間ほど前、会談の時間がずれるかもしれない、と伝えてきた」と話した。

 一方、前日にロシアの外務次官が李大統領を空港で出迎えたことについて、韓国の一部のインターネットユーザーらはポータルサイトなどに「外交上失礼な行為だ」というコメントを寄せたが、これについて外交通商部は「プーチン首相が大統領に在任中、簡素化されたロシアの慣行に従っただけであり、“外交上失礼な行為”には当たらない」と釈明した。

モスクワ=権景福(クォン・ギョンボク)特派員

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

このページのトップに戻る