【社説】行き着くところまで行ってしまった盧大統領(上)
盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領は21日、民主平和統一常任委員会で暴言を連発した。大統領は興奮した様子をあらわにし、当初の予定時間が20分だったにもかかわらず、1時間10分もの間話し続けた。また大統領はこの日、話しながら両手でこぶしを作ったり、演壇をたたいたりもした。その姿はまさに2002年の大統領選挙の際の遊説スタイルそのままだった。
大統領は「(歴代の軍幹部は)自分の国、自分の軍隊の作戦統制すら担えないような軍隊にしておきながら、胸章をつけてやれ国防長官だ、参謀総長だと偉そうに振る舞ってきたのだろう。それでいて作戦統制権を回収してはならないと、群れて声明を出すとは、職務を放棄しているも同然だ。恥を知るべきだ」と語った。
これは韓国戦争(朝鮮戦争)に参戦した歴代の国防長官をはじめとする韓国軍の元幹部が、盧大統領が戦時作戦統制権の単独行使に固執し、韓米連合司連合を解体に追い込めば国の安全保障の土台を揺るがすことになるとし、大統領に面会を要請して、戦時作戦統制権の還收に反対する声明を発表したことに対する、露骨な非難だった。
その当時、大統領は軍の元幹部らとの面会には応じなかったものの、大統領選挙の際に自身を支えた「ノサモ(盧武鉉を愛する会)」の会員たちとは一日に2回も会っていた。80歳を越える歴代の軍幹部は、大統領との面会がかなわなかったため、真夏日の炎天下の中、戦時作戦統制権の還收に反対するデモを行った。
ところが大統領は、安全保障体制の行方を懸念する人々に向かって「事情を知っているくせに知らないふりをしているのか、それとも本当に知らないから的外れな話をしているのか、とりあえず何でも盧武鉉のすることに反対しておけば正義だと考えているんじゃないんですか」と皮肉った。大統領はさらに「これを機に揺さぶりをかけてやれと考えているんでしょう。『この馬の骨め』という具合に」と下品な表現を用いて世論を非難した。
こうした盧大統領の話を聞いた元連合司令部副司令官は「今、職務を放棄しているのはいったい誰なのか」と不満を露わにしたという。この軍の元幹部の発言を待つまでもなく、この日の大統領の発言を耳にした国民は、「とうとう行き着くところまで行ってしまった」という複雑で憂うつな思いを禁じ得なかったことだろう。
大統領は「米軍が『もう帰ります』と言うと、(国民が)みな発作を起こす国」、「米の2個師団が(後方支援から)外れただけで、みな死んでしまうかのように国民が大騒ぎする国」とするとともに、「(国民がこんな調子では)たとえ誰が大統領や外交部長官になろうとも、韓国が米国側の当局者と対等に対話できるはずがない」とし、現在の韓米関係の非常事態を国民の水準のせいにした。
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