【コラム】心にカミソリを隠し持った盧大統領(上)
先の論文は、盧大統領の性格について外向的思考型と外向的思考型の組み合わさったタイプだと分析している。同論文によると外向的思考型とは、改革的な志向が強い一方、気障りなことを見過ごせない傾向が強いという。また外向的感覚型とは、適応性に優れる一方で、衝動的に行動する傾向が強いという。盧大統領のこの4年間を振り返ってみると、いずれもうなずけるものばかりだ。そして総体的な評価では、残念ながら否定的な側面ばかりが発揮されたと言わざるを得ない。誰でもそうだが、盧大統領も感情に左右される瞬間がある。だがそうした局面でいつも決定がマイナスの方向にぶれてしまうのは、盧大統領の劣等感に大きな原因があるとみられる。
盧大統領自身、劣等感には悩まされ続けてきたとしている。盧大統領は自著『妻よ、少し助けてくれないか』の中で、「幼いころ、わたしはひどく反抗的だった一方、ひどい劣等感を持っていた。心の奥底に他人に対する恨みや敵対心を抱いていたし、それゆえにくじけやすくもあった。わたしの反抗的な態度や劣等感には、身の回りの環境や常に不遇を嘆いていた母親の話が大きく影響したと思う。それだけに青少年期にはつらい記憶が多い」と書いている。
盧大統領が劣等感を憎悪の形で表出させた例もある。盧大統領は自著の中で「国民学校(小学校)時代の思い出のほとんどは貧しさや劣等感、そしてそれによる反抗的な行動しかない。しかし一方では自尊心やプライドも高かった。優越意識に反抗心が作用して、奇妙な事件を起こしたこともあった」と書いている。そうした事件の一つが、「カミソリ事件」だ。盧大統領は「体育の時間に当番となり、教室で留守番をしていたところ、金持ちの子どもが使っているゴム製のカバンが目についた。そこでそのカバンをカミソリで切り裂いた」と書いた。
楊相勲(ヤン・サンフン)論説委員
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